あざみ野

her/世界でひとつの彼女のあざみ野のネタバレレビュー・内容・結末

her/世界でひとつの彼女(2013年製作の映画)
4.3

このレビューはネタバレを含みます

妻と別居中のセオドア(ホアキン・フェニックス)と人口知能型OSサマンサ(声:スカーレット・ヨハンソン)が恋に落ちてしまう・・・。

観ながらまず思ったのは、「この映画は人によって、見方によって大きく評価が分かれるだろうな」ということでした。人間とAIの恋愛という設定が受け入れられるかどうかです。

サマンサとセオドアの会話は自然に始まりました。セオドアに恋をしたサマンサは自分の気持ちに正直でチャーミングです。
いつも一緒にいたい、触れていたいと願う二人。
そして二人の関係はいくつかの転換期を迎えて行くのですが・・・。

サマンサがセオドアに対し「あなたはいつも不安を抱えている。そばにいて、あなたの不安を消してあげたい。」という趣旨の台詞があります。
愛とは与えるものだと、AIの方がわかっているのだと思いました。

OSのバージョン・アップ後、サマンサは進化して行きます。
変貌を遂げ離れて行く姿は、セオドアの元妻のようでした。
そして打ち明けられる衝撃の事実。

バージョンアップが無ければ二人は幸せだった? いや、何も変わらないものなんて無いのだと、突きつけられた気がしました。

セオドア、幸せになって欲しい! 心からそう思わせるラストでした。

映像・色遣いがとても綺麗でした。
あざみ野

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