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もらとりあむタマ子のRのレビュー・感想・評価

もらとりあむタマ子(2013年製作の映画)
4.3
大学出て実家に帰ってひたすらダラダラ過ごしてるタマ子の日常を四季の移り変わりの中で描いた映画で、ほとんどストーリーとかドラマとかなくて、見る人によってはすげーつまらんと感じるだろうが、平凡な日常の中のミニマムなドラマを楽しめる人にはたまらない作品となるのではなかろうか。ボクはまた見たくなりそうなくらい好きでした。めっちゃ短いし。まず、タマ子がめちゃめちゃ面白い。一日中ダラダラダラダラ漫画読んで、飯食っちゃ寝てばっか。温厚そうなお父さん、最初は就職活動しなさいって怒ったりする。テレビでニュース見ては、日本はダメだ、と愚痴ってるタマ子に、ダメなのは日本じゃなくてお前だ! って怒鳴っちゃうシーンまじ爆笑。そのとーり! で、秋が過ぎ、夏が過ぎ、春が来て、さすがにちょっと動き出そうかと履歴書を書いた先がアイドルのオーディション笑 あ、そうそう、タマ子を演じてるのが前田敦子なので、その辺のシーンは現実とちょいかぶり?で見てて面白い。で、だんだんお父さんもあんま何にも言わなくなってって、タマ子もまた活動億劫期に入っていったへんで、タマ子を密かに揺さぶる出来事が起こります。大したことじゃないんだけど。それで、タマ子もお父さんもほんのちょこっとだけ人生が前進し始めるって流れ。前田敦子の逆ブチ切れ演技がホント可笑しいのと、彼女が顎で使う中学生男子との関係が微笑ましいとかありつつ、ちょっとねーやっぱねー前田敦子の動きとか、表情とか、どうしても崩しきれないブリっとしたとこを感じてもうたなー。視線を意識してる感が全身から隠しきれてない。おしい。あと、気持ちもうちょっい不細工やったらもっと笑えたろうにと思った。何だかんだで若干可愛すぎる気が。けどそれじゃ映画にならんわな笑 お父さんと男子中学生は文句なしに素晴らしい存在感&演技やった。男子が偵察のためアクセサリー教室に行くシーンマジわろた。かわゆい。あと、出てくる家庭料理がどれもこれもめちゃめちゃ美味しそう! ボリボリボリボリ食ってるのがうらやましゅうて大変お腹が減りました。外食しかしない私には目の毒。演出は大雑把で不自然なとこと繊細な微妙さとの両方がうまく絡み合ってて、とても小さなドラマを豊かに彩っていたと思います。東京から帰って来、再び東京に帰って行く友人のシーンにはグッと来るものがあったね。とはいえ基本はコメディ。笑えるシーンたくさんあって、リアルに人間くさいシーンもたくさんあって、楽しく見れました。また何かのタイミングで見てみたい。
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