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遥かなる勝利へのharukaのレビュー・感想・評価

遥かなる勝利へ(2011年製作の映画)
3.9
父と娘の物語であると同時に、コトフとデミートリの、長きに渡る愛憎劇でもあったなあと。わたしも、本や映画や歴史の授業でしか知らないけど、あの裏切りだらけの時代にあって、3部作の最後のこの話は、「俺を殺すのはお前だと思ってた」‬という最大の繋がりの物語であったのではないだろうか。どちらも、完全に自分を殺せるチャンスをお互いに与えたわけだから。そうであるなら仕方ないと。
誰もが皆つらいなあと思わずにはいられない、ここへ来るまでの流れ、そして、なんだこの格好いいほどのご都合主義は、と思う展開の終盤も、めちゃくちゃな気持ちになる終わり方にすべて持っていかれる。勝利なんて、どこにあったんだろうね。本当に、遥か彼方すぎて、見えたのかな、見えなったのかな。誰にとっての勝利だったのかな。

ちなみに、このシリーズのスターリン、めっちゃ似てると思う。
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