ユミコ

ザ・ビートルズ・イン・アメリカのユミコのレビュー・感想・評価

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ビートルズがついにアメリカ進出!時のエピソードと無名時代の彼らのドイツのハンブルクでの過酷だった状況が関係者らによって語られていた。
かつて彼らはハンブルクの赤線地帯で巡業していた。それこそ「音楽」に興味ナシのお客に向かって(コメディアンの芸やストリップショウの間に……等)。ひと晩で5回のステージだったりと眠らず演奏する為 薬物(アンフェタミン)にまで手を出していたという。ハンブルクでは1000を軽く超えるステージ数を踏んだとの事。そして驚いた事に、この時代のパフォーマンスこそが「最高」だったと言われているらしい。そうなると全世界の殆どが絶頂期の彼らの演奏を見ていない……という事になるわけで……
そんな彼らがついにアメリカ上陸。1964年はアメリカの「ビートルズ元年」。彼らは若く、野心に溢れていた。彼らが憧れたエルヴィスも出演した「エド・サリヴァンショー」に出演。これに出る事こそ1番の宣伝!
サリヴァンショーでの演奏を堪能出来た。

opは「All my loving」もうオーディエンスの1人として私もトリハダが…… ポールがメインvo. 途中からのジョージとのあのハモりが冴えていた。感動……

「Till there was you」もポールが唄ですね。そしてこの時、メンバー紹介として演奏中1人1人の名が出てきます。Paul → Ringo → George、そしてジョンの時にはなんと → John「Sorry Girls, He's married.」ってw そして会場がざわついた時のジョンの、少しはにかんだ微笑み顔に萌えました!! キュート!!笑
ジョージの間奏の、あのしっとりとしたギターソロ部分も良いです。

「She loves you」で、やっとポールメインじゃなく皆んなでって感じに。ギター弾いてるこのジョージってまだ初々しいというか、言わば小学1年生の まだまだ大きなランドセル的で面白い(あっ、でもハンブルクでの過酷なステージ歴を持つ彼だから 「1年生」の例えは違うかなー笑)。
いつも思うのは彼らの立ち方に性格が表れてるという件w パワフルで躍動感ポールと、どっしり構えてるようなジョン。子供みたいに まごまごジョージw

「This boy」サイコー。
ジョン、ポール、ジョージのハモりから始まり、サビはジョンがメインでポールとジョージがコーラスですよね。そこが私の「感動」のクライマックスでした!! ジョンの声が最高!! 痺れましたし震えました!! ジョンの横顔にもナゼか涙……!私としてはビートルズ中期辺りまでのジョンの声がサイコーに好きです。ロックです! しかしサイケを導入?した以降からは彼の声質に変化が。それがちょっと…… (勿論、彼のクリエイトする曲についてはビートルズが最後にレコーディングされたアルバム「Abbey road」に至るまで全て変わらずポール同様に秀逸過ぎるのですが)。

「I saw her standing there」これまでの殆どの曲がポールの声ばかり前面に出ていてジョンの声聞こえなーい! だったのですがここではナゼか一転w そしてマイクが振動でズレてズレてもう…… 思えば武道館のステージ等でもそうでしたよね、マイク気になりました。ここではジョン、演奏中なのに平気でマイクを直す有り様で。そうなると当て振りじゃないから当然、ギター思い切り音が途切れちゃってましたよねw ジョンらしいですww

「From me to you」ハープ部分をギターだけでやっちゃうなんてちょっとガッカリ。

「I want to hold your hand」ジョン&ポール両人のvoが聴けますね。バランスもばっちり!以前この曲での彼らの酷い演奏(出だしから音程ズレてた……けど、歓声で音聞こえないからオケー)を何かで観ましたが、ココでは素晴らしかったです。アメリカ進出大成功!

こうしてアメリカの有名TV番組出演によって世界のビートルズになったのですね…… エドサリヴァンは断片をあちこちで観たのですが、彼らのアメリカ進出モノとしてキチンと観たのは初めてでした。やっぱり最高ですビートルズ、、、、ジョンの声が聞き取りにくかったのがかなり残念ではありましたが……
それと、本作をビートルズの入門としてご覧になるのは適さないと思います。
ユミコ

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