次元を超えた愛を証明する物語。
映画史上最大スケールの愛を、ノーランは「宇宙」「家族」「時間」という3つの要素で構成して映像で描ききった。
「宇宙」は、近いけど遠い存在だ。広義で言えば我々は宇宙に生きているが、狭義の宇宙(地球外ということ)で言うと、最も遠くなる。広大で、漠然としていて、手が届かない。実態が掴めない概念のようなもの。
そんなイメージを、ノーランは「時間」に変換した。宇宙に滞在するたった数分で、地球は数年経過してしまう。時間も宇宙と同様、想像することは難しい。常に流れているはずなのに。
「宇宙」「時間」という我々が掴みきれない存在を、人類の最も小さなコミュニティである「家族」への愛で超越する。
「愛」という人間の力で、干渉できない概念へと挑む。
オールタイム・ベスト。願わくば、これを劇場で観たかった。