ノーラン監督の真骨頂。
圧倒的パワーとオーラに満ちている。
第六感まで刺激、開放され全感覚で体感し、魂ごと世界に引き込まれる不思議な体験が出来る。
荘厳で、どこか宗教的で、航空宇宙学や相対性理論などから、難解な用語が多数あるが、知識がなくともそれに惑わされずに感性で観て欲しい作品。
目で観るのではなく
『魂で観る』映画というのが自分が初見で感じた事だった。
全く違う次元へと連れられ、先述の通り魂が高次元へと飛んでいくような不思議な感覚に囚われた。
スクリーンで上映していたら何度でも通い、感じたい。
まさにスクリーンでの魅力に特化した素晴らしい作品。
家庭で観る場合は、ぜひ部屋を真っ暗にして、音もご近所迷惑にならないくらいまで上げて観て欲しい(ヘッドフォン推奨)
パイプオルガンでも奏られる壮大な音楽がまた大変素晴らしく、それがまた果てしなく広がる宇宙の魅力と、単なるSFに留まらない崇高さを強める。
私ごとではあるが
この公開当時は大切な伴侶を突然亡くして間もなくだった。映画を観る元気もなかったが、これだけはどうしても観なくてはという想いにかられた。
宇宙というのは＝あの世、魂の居場所は宇宙に在るのではないだろうか。
難しいことはまるで分からないが
そうであればと願いながら、時の概念や理屈など抜きに、自分も本編の中に
クーパーと共に愛すべき人の存在を探していた。
それもあり、今もなお本作を観ると、旅立った伴侶の存在をどこかで探し、近くに感じる。
よく云われる
『空の上から見守ってくれている』というのはあながち間違っていないのかもしれない。
人生観の変わる体験が少しでも本作であれば幸いである。
2023年4月16日、色々な思いが去来し
修正加筆。
