ヨウ

インターステラーのヨウのレビュー・感想・評価

インターステラー(2014年製作の映画)
5.0
【圧倒的人生ベスト】

3月に鑑賞して衝撃と涙で言葉を失い、我がベストムービーの一つとして新たに君臨した作品。念願の復活上映が始まるということでIMAX上映一番乗りで行ってきた。間違いなく生涯最高の映画体験であった。広大な宇宙の神秘や厳粛たる自然の力強さに息を呑み、融通無碍の境地に至った。静寂の中で映し出される宇宙の姿に観客は一斉に静まり返る。劇場が一体となったあの雰囲気は本当に堪らなかった。

荒廃した地球。逆らうことのできない物理法則。そして露わになる傲慢な人間のエゴ。破滅への道のりが加速する中で不可能ともいえる使命を全うする。起こりえないことを成し遂げる為に必要なのは何か。それは観察可能な愛の力。愛だけが全てを許し、愛だけが全てを超越するのである。時空をも超えた父娘愛を目の当たりにして涙が洪水のように溢れ出て止まらない。映画を観てこれだけ泣かされたのはインターステラーが初めてだ。体が震えるほどの嗚咽を経験し自分の中の不要物が一切浄化されてしまった気分である。

静と動を忠実に使い分けた巧緻性、聴く者を圧倒する荘厳性を兼ね備えたハンスジマーの音楽も相乗効果をもたらし涙が催される。圧巻の映像美、我々の胸に強く訴えかけてくるようなストーリー性、いつまでも耳に残るような音楽。全ての要素が心の琴線に触れ、これ以上ない至極の時間を創出してくれる。人智を凌駕する壮大な愛に満ちた170分間。奇才クリストファーノーラン監督が生み出したSFの最高傑作。素晴らしき映画体験を堪能できたことに感無量である。
また、本日インターステラーを愛する人たちと大いなる感動を共有できたことを誇りに思う。そして大好きな作品を再上映してくれたことに感謝の言いようがない。本当に本当にありがとう。一生に一度しかないこの機会を大切にするべくもう2、3回くらいは観に行こうと思う。

まだまだ書き足りないことはたくさんあるがここまでにしておく。最後に一つだけ。インターステラーは神映画だ。


“穏やかな夜に身を任せるな。老いた魂を燃やし、終わりゆく日に怒りをたぎらせろ。怒れ。怒れ。消えゆく光に。”

9月17日追記
結局最終上映まで合計6回も観てしまった。この間に円盤も購入したので一体いくらお金を使ってしまったのであろうか… まあでもそんなちっぽけな問題は宇宙の広大さと比べたらバカみたいに思えてくるね(笑)。
サントラも頭から離れなくなるほど聴きまくった。No Time for Caution、S.T.A.Y、Mountainsあたりがお気に入り。生涯の思い出に残る非常に濃い2週間を過ごすことができた。永遠に渡る感謝を伝えたい。インターステラーへの愛は不滅なり!

2021年5月2日
誕生日鑑賞。久しぶりに観たこともありエゲツないほど泣いてしまった。溜まってた涙が終盤で一気に溢れ出す。究極の愛の物語がパイプオルガンを基調としたエモーショナルな音響と相まって全て持っていかれる。映画でここまで嗚咽が齎されるとは… やっぱりインターステラーを超える映画体験は存在しないね。改めてマイオールタイムベストぶっちぎりNo. 1であることを確認した。

2021年7月26日
MacBook AirとAirPods Proを用いてノイズキャンセリング鑑賞。この没入感は最高なんて言葉じゃ片付けられない。初めて感じるトランス状態だった。AirPods Proってこれのために開発されたんじゃないかなと思えてきた。そして相も変わらず嗚咽と鳥肌が止まらず。インターステラーって何でこんなエグいほど泣かせにくるんだろうね。身体中が干からびるわ。時を止めてずっとこの余韻に浸っていたい。

2021年9月12日
10回目の鑑賞。またもやノイズキャンセリングで。無限の静寂。繊細な息遣い。絶佳なるパイプオルガン。全60兆個の細胞にエモーショナルが浸透。どんなに離れていても、どんなに打ち拉がれても、ずっと信じてるわ。永遠を超えた約束。身体中から込み上げた純度100%の涙が氾濫し目の前が見えない。あぁホント何度観ても心が浄化される。

2022年5月2日
11回目の鑑賞。誕生日には絶対観ると決めた。一番好きな映画は大切な日に観るからこそ醍醐味が生まれるんだろうな。やっぱり泣きまくってしまったよ。宇宙という壮大なテーマながらも終着点は等身大の愛である真実に何度も息を呑む。絶対的な理論、醜いエゴ、契られた永遠の約束。格別な感動が神聖な劇伴と共にいつも寄り添ってくれる。正直さとユーモアを忘れずにね。私にとって映画の全て。インターステラーの感動がいつどんな時も自分を支えてくれる。自分を生かしてくれる。この先決して変わることのない人生No. 1映画。
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