2時間40分時間を忘れて惹きつけられた。大きな嘘を付くときは小さな真実を混ぜるが良い、壮大なSFの中に家族愛や現在に地続きな世俗の風景が混ざり、宇宙に5次元やブラックホール時間の流れと逆行などが圧倒的映像美となり襲いかかる。
中盤でアンハサウェイが究極の選択の中、恋人に会いたくて問いた愛情への詭弁が最終的に本作の命題へと転換されたのが再鑑賞として新たな発見である。あの時点で否定されながらラストまで見るとアレが答えになる捻れは言葉のガルガンチュア・超弦理論であった。
サントラは意外に控えめであり、だが不安をかき立てココぞというときはドラマティックに盛り上げた。インセプション・ダンケルクと同じくハンスジマーの良い仕事である。個人的にはインセプションが少し今作より好みかな。