超ええかげん批評

インターステラーの超ええかげん批評のレビュー・感想・評価

インターステラー(2014年製作の映画)
5.0
TENET公開に向けてのノーラン祭りのおかげで念願の映画館での鑑賞ができました!

個人的に思うのは、この映画は音による雰囲気作りが素晴らしい。
地球を蝕む砂嵐とそれに抗うようなトラックの哀しげな音、宇宙空間での全くの無音の描写、水の惑星での焦燥感を煽るBGM、主人公が特異点に入った時の必死の息遣い。音によって最大限に臨場感を演出し、我々を映画の中に引き込んでいるように思います。
音に関連して、この映画は吹替え版もとても良い出来なのでオススメです。人工知能ロボットのTARSの真面目なトーンで放つキレのあるジョークは吹替え版のほうが楽しめました。
ストーリーはインセプションに続いて超難解。ノーラン監督お得意の3回観ないとわからないやつ。私は2回観て映画解説サイトで解説を読んで3回目を観てようやく大凡を理解しました笑
難しいんだけど、鑑賞しながら理解出来たときの閃き体験がたまりませんよね。そして何度も観たくなる作り方をしているのがノーラン監督が興業的に大成功させている秘訣の一つではないかと思います。
ラスト、物語はキレイに締めくくられますが、人類の目的は最後まで達成されていません。観た人それぞれがストーリーのその後を想像できるような、気持ちの良い余韻を残すSFの大傑作です。