のんchan

物語る私たちののんchanのレビュー・感想・評価

物語る私たち(2012年製作の映画)
4.8
朝から泣いた😭
思い切り泣いた泣いた😭😭
涙で視界が塞がれて一時停止⏸しながら、何度も戻しながら、一言も逃さず、見失わないように画面を食い入るように鑑賞した。

『事実は小説より奇なり』
だから私はドキュメンタリーが好き‼️

昨日観た『アウェイ・フロム・ハー』から続き、サラ・ポーリー監督を追いました。
監督自身の出生にまつわる大胆な暴露ドキュメンタリー‼️

一風変わったドキュメンタリーで、内容が複雑で深過ぎる。
それを上手く纏めてあるのは、聡明な洞察力と確かな演出力があるからで、観る者を惹きつけます。
過去の8ミリフィルム映像と現在を繋ぐ映し方。家族、知人のインタビューを上手く使ってより一層の真実味があり、観終わった時、とにかくプライベートを惜しげ無く世に出してくれてありがとう🙏という感謝に変わりました。

焦点を当てているのは、サラの母ダイアン・ポーリー。ダイアンは元女優。
とにかく明るくて前しか向かない突進型タイプ。太陽のようであり、周りからも愛され、エネルギーに溢れ、常に行動に移した女だった。そしてとても恋多き女だった...でもサラが11歳の時、癌で他界。

父はイギリス出身の元舞台俳優マイケル・ポーリー。このドキュメンタリーのベースとなる文章を書き、ナレーションを任されている。この寡黙で優しい人間、ハエ(蝿)に語り掛けてしまうシャイな人に私は同情し涙が止まらなくなったのだ。

実はこの優しい父親はDNAの繋がっていない育ての親だった。その事実をある時期まで、マイケル本人も家族もサラ自身はもちろん知る術もなく、ダイアン亡き後の十数年経って知る事になる。家族内で昔から話題にしていた『サラだけ顔が似ていないから父親は別にいるね』とジョークとして話をしていた事が、母親の死後、笑い話ではないのでは?と思い始め、母の事を調べて行く内に、生物学的に99.9%間違いのない父親(後にDNA鑑定をした)と出逢う事になる...
その父親もその娘(サラの異母姉)も出て来る。何年も会った事も、そんな存在が居る事も知らなかった姉とはスンナリ話が合う。笑い方や笑顔が似てる。これがDNAというもので不思議。

この作品を製作するまで、それはそれは多くの困難を乗り越えたであろうと手に取るように理解出来る。ましてや身内だけでそっとしておきたい重大な事実だから...


今日はこんなに素晴らしい作品を観たので、このままサラの日にしたいな。

これからまた大好きな『死ぬまでにしたい10のこと』を観よう。もう数えられない回数観てるけど、好きなものは好きだもの💗




※自分もダイアンと少々似ていると思える性格的なモノを感じたので、尚更、家族の痛みに強く感じ入るものがあるのかも知れない。
のんchan

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