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インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌のtakerootsboyのレビュー・感想・評価

4.1
見たあといろいろ調べた結果、結構いろんな背景知識がないと、あんまりよく分からない映画だった。大筋はわかるんやけどね。フォークソングのデュオとして売れてた、ルーウィンの相方が自殺してて、いまはソロ活動してるんやけど、全然売れてなくて、その痛手から立ち直れてないルーウィンは、定職も定住も定女もできず、ふらふら何とか歌でやっていこうとしてるのに、ぜーんぜん上手くいってない。そんな彼のあまりにも皮肉な1週間を描いてるんやけど、んー、最低限ボブディランがどんな人物か知ってて、声を認識できるぐらいにはしとかないと、オチがよく分からないと思う。洋楽に関心のない人は見ない方がいいかも…? それ以外にも1960年代付近の音楽の時代的流れとか知って見るとなるほどなって感じやと思うけど、そこらへんは知らなかったので、何となく皮肉すぎる終わり方が理解できた程度やった。ディラン知らなかったら最後なーんにも分からないと思う笑 ただし、深い悲哀を抱えてうだつの上がらないフォークシンガーのスピリチュアルジャーニーとしての側面は普通に楽しめる。声いいし、歌うまいし、イケメンなのに、どうにもうまくいかず、助けを求めても得られないまま、浮遊するように旅するルーウィンは、まさに本編に何度も登場するネコのようで、その顚末までをメタフォリックにネコに託して描いているのに最後に気づいたときは、おおっ!となった。とにかく歌い手の声が全編すばらしくて、ほれぼれと聴き入りながら、独特な美しさを湛えた夢の中のような奇妙な映像世界に見惚れっぱなしの104分だった。ジャスティンティンバーレイクのキャラ設定も面白かったし、キャリーマリガンのけんもほろろな感じも最高やった! 知らぬ間のベイビーのエピソードも切なかったー。見終わったあとにじわじわ残り続けるタイプの映画!