桔梗F

子宮に沈めるの桔梗Fのレビュー・感想・評価

子宮に沈める(2013年製作の映画)
4.3
実際に起きた育児放棄事件を元に、“家庭”という名の密室を描いた社会派フィクション。
突然夫に別れを告げられ、由希子(伊澤)はふたりの子どもを育てることに。
良き母であろうとする彼女は心身共に追い詰められ、やがて子どもたちに悲劇が訪れる…

鬼内容ゆえ物議を醸した問題作です。
フィクションとなってますが、ベースは「大阪2児放置死事件」と書いてました。ただ、映画内容は「苫小牧幼児放置死体遺棄事件」もかなり含まれています。
実際、餓死した子も映画内の赤ちゃんの役名も「そらちゃん」だし…( TДT)

映画は超ド鬱展開です(苦笑)
「誰も知らない」とネタは被ってますが、こちらの方が数段きつかった(゜ロ゜;

あまりにつらくて、人によっては中盤の「そらちゃん誕生日」シーンで、ギブアップします(>_<)
そこから涙が止まらなくなりました(T-T)

観る人を極端に選ぶため、観賞時は注意が必要です(^^;

撮影は完全固定カメラの長回し。
徹底的にローアングル(たまに天井視点)でシーンは長めの暗転で切り替わり。
大人の顔はたまにしか撮らず、母、子二人以外の登場人物はピントも合ってないです(^^;

音楽、BGM等の演出は一切なく、あくまでドキュメンタリー風なので、固定カメラや長回し映画に慣れてなければただのダメ映画になるかと。

今年度、「ド鬱映画大賞」はほぼ当確かと思います(^-^)

超低予算だし演出などにも色々注文はつけれますが基本的に好きな映画です。

観る方の立場によって、心に深い傷を負わせかねない劇薬ですが、猛者の映画ファンは必見かと(>_<)b

幸ちゃんが空腹のあまり、出刃包丁で缶詰めを開けようとするシーンはホラー映画より怖いです(゜ロ゜;
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