コミヤ

ノスタルジアのコミヤのレビュー・感想・評価

ノスタルジア(1983年製作の映画)
4.0
初タルコフスキー。

カット毎にまるで絵画のような芸術性を感じる画作り。ホテルの中とかヴィルヘルム・ハンマースホイの絵みたい。抑えた色合い、奥行きのある美しい構図、生命を感じる煙、光、影、水などの自然物、ゆったりとしたカメラワークと驚異の長回し。今までに無い世界観でこの映像に浸るだけでも十分価値のあると思う。

セリフが詩的過ぎて何言ってんのかさっぱり過ぎたのでストーリーもよく分からない。

変人ドメニコのラストの台詞がタルコフスキーの代弁なのかと思った矢先、詳細は伏せるけど実は、、、っていうことが描写される。簡単に結論を解らせてはくれない観た人に解釈を委ねるような映画だった。

他の方のレビューでもあったように信仰そのものがテーマなように感じた。人間は誰しもが辛い世界を生きていく上で何かしらに信仰心を抱き、その形は人によってそれぞれ。どれが正解でどれが間違いということは結論付けず、信仰それ自身を肯定しているように感じた。

ラストショット、フラッシュバックの意味など全く理解できなかったので自分なりの解釈を持てるようになりたい。

本作は120分で観やすかったけどストーカーとか長過ぎて耐えられる気がしない…
コミヤ

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