滝和也

グランド・ブダペスト・ホテルの滝和也のレビュー・感想・評価

3.6
我ながら似合わない
作品をみているとは
思う…。のだが…。

監督のこだわりを楽しむべき映画と呼ぶべきなんだろう。その絵画的なセンスに合う、合わないはある作品。またある種シュールな笑いに合う、合わないはある作品。その映像表現に合う、合わないはある作品…。

一流ホテル、グランド・ブタペスト・ホテルの数奇な運命を辿る話であり、その始まりの事件を回想する。どうしても、この題名、大量の有名俳優の写真が入ったジャケットにグランドホテル形式のコメディを想起するが、そこからいきなりはずされる…。

ストーリーはサスペンスであり、ドタバタコメディに分類される。またアクションの表現は白黒映画時代の初期のヒキで捉えたキートンを思わせ、クラシックな臭いも漂う。更に会話劇でもあり、そのシーンのカット割は小津安二郎も想起させる。更にお話もストレートで捻りはなく、クラシカル。

だが色彩はまさに絵本の如く、色彩に富んだ映像。ホテル内の色彩を際立たせるべく、それ以外は雪に覆われた白と黑や灰色に近い色調だったりする。映像美として楽しめる。

配役として主人公にレイフ・ファインズ。この方は毎回ながら上手い。役になりきるのか、どの作品を見ても印象が全く違う。今回もドタバタの中心にいるが、ぴたりとはまる。更に印象深いのは敵方の探偵、ウィレム・デフォーだ。不気味な役をやらせたら右にでるものはない…。まぁいつもの事だが…。他にもビル・マーレイやジェフ・ゴールドブルム、エドワード・ノートン他、次々に渋めの俳優さんが出てくるのは楽しい限りだ。

クラシカルな中にも、新しさがあり、興味深い点も多いが、合わない方は合わない作品。コメディが余り得意ではない私もいささか評価は抑え目だ…。

最近似合わない映画をよく見ているが
実はタダだからだ…。ネットもタダではない。そう図書館で借りてます(^^)うちの街の図書館には、200本位の映画がストックされてまして、意外と使える(^^)これもその1本です。毎回二本しか貸してくれないのが難だけと…。