細部にまで
拘っているからなのか。
色彩計画が
素晴らしいからなのか。
(かなり好み)
画面から受ける印象は、
監督の
コントロール能力の高さ。
殺人犯にでっち上げられた
グランド・ブダペストホテルの
コンシェルジュ。
ベルボーイのゼロを引き連れて
事件の真相に迫り、
相続騒動も解決し、
そしてその後の
それから それから 物語。
時代が入れ子構造になっているので
それから それから も、効いている。
登場人物も多いし、
出てくるアイテムも多いし、
実写とアニメーションが共存してるし、
ファンタジーとコメディとサスペンスだし、
詰め込みたっぷりのワチャワチャなのに、
スッキリさを感じる鑑賞後感。
ウェス監督の持ち味だと思う。
美しい数式のようだと思う。
今のウェス監督が本作を
どう思っているかはわからないけれど、
きっと当時の監督は、
持てるもの全てを出しきって
満たされた気持ちで撮っていたのだろうと
なんかそういう空気を感じちゃうな。
作り手が楽しんでいるのが伝わってくる感じ。
そういう空気を感じられるから
この作品が好き。キラキラ。
物語の世界に
連れて行きますよー
間違いなくいざないますよー
って手を差し出して
連れ出してくれるところも好き。
レア・セドゥを無駄遣いしてるところも好き。