グランド・ブダペスト・ホテルの作品情報・感想・評価・動画配信

グランド・ブダペスト・ホテル2014年製作の映画)

The Grand Budapest Hotel

上映日:2014年06月06日

製作国:

上映時間:100分

3.8

あらすじ

「グランド・ブダペスト・ホテル」に投稿された感想・評価

ものすごく良くできた映画だった…!
常に構図が完璧で美しかった。色彩可愛く、表現もコミカルでテンポ良く、キャラクターも魅力的。構成も素晴らしかった!
なんでこんなに豪華キャストなのか?
ちょい役で出る人も有名俳優ばかり!
芸術的なスイーツを食べたあとのような後味…あ、メンドル…
全てが大好きな映画
全てのシーンが絵画みたいで綺麗
でもちゃんと面白いから好き。
ゆい

ゆいの感想・評価

4.0
おすすめされてレンタル!めちゃくちゃ面白かった〜!

毒の効いたおしゃれなコメディって感じかな。普通に人ばんばん死ぬけどクスッと笑えるシーンもあって、基本1.5倍速みたいな感じも見やすくて好きでした(笑) いろいろ面白かったけど、林檎の絵とすり替えられた絵がなかなかのインパクトで声出して笑った

グスタヴがゼロをかわいがる感じが好きでした。脇役の俳優陣がめちゃくちゃ豪華だったな〜頭空っぽにして楽しめる映画でした。来年にこの監督の新作があるっぽいので楽しみです😼
RainPoter

RainPoterの感想・評価

3.9
独特な世界観!サスペンスなのにめちゃくちゃコミカル😆

観たことのないテーストの作品でした…
正直最初は単なるややこしい物語なのかと思っていましたが、徐々にこの作品の世界観に魅了されてのめり込んでいくこと間違いなし!映像は美しい街並みや装飾品ばかりだし、ミニチュアを多用していたりしてかなり凝っている。
音楽もロシア民謡みたいな曲で聴いていてコサックダンスしたくなる!
15分で諦めた人もいますが、とりあえず最後まで観ることをお勧めします👍

エンドロール右下で小ちゃいオッサンが踊っています。お見逃しのないように!
演出がちょいちょいシャフトっぽい。メルヘンな話かと思ってたら、グロ要素ありの遺産がらみのサスペンスとナチスの話で可愛くなかった。美術は可愛かった。
グランドホテル方式のグランドブダペストホテル。
知ってる人いっぱい出てて楽しかったです
kento

kentoの感想・評価

3.0
向いてなかった
bluesmoke

bluesmokeの感想・評価

4.0
寓話として鮮やかに示される現実
ウェス・アンダーソン

事実は小説よりも奇なりという言い方がありますが、それは当然のことだろうと思います。たとえば「みんな」という人は1人もいないように、事実とは特殊例の集積であるいっぽう、小説とはその反対に一般性を目指すものだからです。奇なりと言うのは特殊性を指しますので、ほとんど何も言えていないに等しい。

小説はフィクション(物語・虚構・寓話)と言いかえてもよいのですが、ノンフィクション(事実)が最終的に目指すものが特殊から一般へというベクトルであるいっぽう、フィクション(虚構)は一般から特殊へ至ろうとします。またノンフィクションの描く特殊性がそれだけで何らかの力をもつのとは反対に、フィクションの描く一般性とは出来事を平面的に羅列(られつ)するだけでは意味がなく、立体的な象徴性がなければ力を持ちえません。

現在SNS上で人気があるのは、私小説的な事実の集積であるのにはそうした訳があるはずです。たぶんフィクションによる象徴性や一般性よりも、ノンフィクションによる直接性や特殊性のほうが消費しやすいのだろうと思います。

そしてこの『グランド・ブダペスト・ホテル』が大人可愛い雰囲気の奥にそっと毒を含んでいる理由は、寓話的に(フィクションとして)ヨーロッパ文化の断絶を描こうとしているからだろうと思います。そういう意味で日本の小説に引き寄せてみるなら、太宰治の『お伽草紙』と『斜陽』を掛け合わせたような作りになっています。

ウェス・アンダーソン作品を僕はほとんど追いかけていないのですが、彼のフィルモグラフィを眺めているかぎりでは、いずれも「寓話」の力を信じて作品を撮っている印象があります。上手くいくこともあれば、上手くいかないこともある。しかしながらそうした結果とは別に、寓話を通して物語るという方法論を信じているような気がします。



本作では主に1932年・1968年・1985年の3つの時代が描かれますが話の中心となるのは1932年で、これはつまり第二次世界大戦以前のオーストリア=ハンガリー帝国(ハプスブルク帝国)の栄枯盛衰(えいこせいすい)を思わせます。

伝説のホテル・コンシェルジェであるグスタヴ(レイフ・ファインズ)と彼を愛し支持する富裕な客層は、当時のヨーロッパ的な教養文化を支えた人々を表しているでしょうし、最終的に彼の意志を継承していくゼロ・ムスタファ(F・マーリー・エイブラハム/トニー・レヴォロリ)の出自が移民であることも、オーストリア=ハンガリー帝国が多民族国家であったことと符牒(ふちょう)が合います。

またマダムD(ティルダ・スウィントン)の性格描写も、19世紀的なヨーロッパ帝国主義の没落と終焉を思わせるものです。彼女は裕福だが年老いており不安げで虚栄心が強く軽薄で飢えている。彼女の息子であるドミトリー(エイドリアン・ブロディ)が殺し屋を雇ってグスタヴを追う展開もまた、オーストリア=ハンガリー帝国の皇太子が暗殺されたサラエボ事件を思わせるもので、広く知られているように同事件をきっかけに第一次世界大戦が起きています。

ドタバタの活劇のあとにグスタヴはドミトリーからの手を逃れ、マダムDから『少年と林檎』に象徴される文化的な遺産を継承することになるのですが、第一次世界大戦によってオーストリア=ハンガリー帝国が崩壊したように、劇中でもズブロフカという国は消滅してしまいます。ファシストの台頭によるものですが、これは言うまでもなくナチ政権そのものです。

そしてコンシェルジェはファシストの凶弾に倒れます。

ナチ政権誕生後にユダヤ系を中心とした様々な文化人たちがファシズムの手によって殺されていったように。やがてファシズムも倒れることになるのですが、1968年と1985年に描かれるグランド・ブダペスト・ホテルがかつての栄華とは裏腹にほとんど人の訪れない僻地(へきち)と化しているように、第二次世界大戦以降ヨーロッパ文化もまた同じ運命を辿ることになります。

コンシェルジェの最期は、当時のドイツに生きた文化人ヴァルター・ベンヤミン(1892-1940年)を思わせるところがありますし、また彼と往復書簡を交わしていた哲学者で音楽家のテオドール・アドルノ(1903-1969年)が戦後に書き記した言葉を、僕は思い返すことにもなりました。

アウシュビッツ以降、詩を書くことは野蛮である。
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