赤いジャケット

おじいちゃんの里帰りの赤いジャケットのレビュー・感想・評価

おじいちゃんの里帰り(2011年製作の映画)
2.5
結構珍しい映画だと思う
姉と妹が共同で脚本を書き、姉が監督
こういうスタイルの監督って男性ではコーエン兄弟が浮かぶけれど、女性ではパッと浮かばない
そこがまず珍しい
そしてドイツに暮らすトルコ系移民を描いた映画というのも珍しい、日本ではファティ・アキンの映画なんかが紹介されているくらいなのかな
映像面でも面白くて、過去の回想をマジックリアリズム的に表現していて
ジャン=ピエール・ジュネ監督の映画【アメリ】なんかが好きな人は観ていると楽しいんじゃないのかな
じゃあこれが面白いと聞かれると、何とも
ヨーロッパ社会で軋轢を生んでいるイスラム移民問題を読み解くヒントになるわけでもなく
ただ、里帰り旅行の結果、トルコに帰る決断をする者が現れるというのは興味深かった
ドイツでの暮らしはやることなすこと裏目、すがりつくのはトルコ人だというアイデンティティ
もう一回、ドイツで頑張ろうという感じには描かないんですね
ただ帰っちゃう