鉄生

ザ・ストーン・ローゼズ:メイド・オブ・ストーンの鉄生のレビュー・感想・評価

3.8
ストーン・ローゼズというバンドは不思議なバンドだ

マッドチェスターのど真ん中をこれでもかと闊歩していたのに
何故だろう
こんなにも音が煌めいているのは


ストーン・ローゼズというバンドは不思議なバンドだ

イアンの昔からお世辞にも上手いとはいえないボーカル
でもどんな時も歌詞の一言一言を噛み締めるように丁寧に歌うのがイアン
そして、いかなる時も煌めきを放つジョンのギター
脳天を貫き爪先まで痺れさせてくれるレニのドラム
身体の底から湧き上がるように唸るようなマニのベース
個々の力量は然程上手ではない
しかし、これらが混ざり合った時に唯一無二の完全無欠のザ・ストーン・ローゼズの音が完成する
私はこの音が大好きなのだ


ストーン・ローゼズというバンドは不思議なバンドだ

もともと彼らの楽曲は、たとえばオアシスのように万人受けするポップさを持ち合わせる楽曲ではない
イカれたジャンキーが涎垂らしてレイヴしてるような楽曲ばかり
歌はヘロヘロしてるし、演奏も特別上手なわけでもない
しかし
彼らが奏でる楽曲の煌めきは、ただただ眩しいのだ
こんなにも全てが煌めいているバンドなんて他には無い
それこそが唯一無二、完全無欠のバンド、ストーン・ローゼズなのだ

結局、ローゼズを聴き続けるってのは
「このままではいつまでたっても、カーテンの揺らめきに言いようのない不安を覚えるのと同じ」ことから逃げるってことなんだろ?
ジョン?
鉄生

鉄生