ねこたす

キャプテン・アメリカ ウィンター・ソルジャーのねこたすのレビュー・感想・評価

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改めて鑑賞。
マーベルの実写化作品数あれど、今でも一番好きな作品かもしれない。

ザ・ファースト・アベンジャーがキャップの顔見せなら、今作では現代に蘇ったキャップがどのように生きていくのかを見せる。
メモ帳にスターウォーズやアップル、ニルヴァーナ等空白期間を埋めようとするキャップの真面目さが表れている。

この作品の一つの良さは、アクションに磨きがかかっていることだ。クリス・エヴァンスは複数の格闘技の訓練をしたようだが、それが見事に活かされている。

「アベンジャーズ以外、全員敵!」と刺激的な宣伝文句で売り出された本作だが、S.H.I.E.L.D.を巡る戦いが大きなストーリーラインだ。
巨大なヘリキャリアと、危険度を数値化したアルゴリズムにより米国への脅威を事前に叩くシステム。ニック・フューリーやキャップは完全なシステムになっているか懐疑的だ。

エイジ・オブ・ウルトロンが公開されて、そろそろシビルウォーが来ること今振り返ると、既にキャップはこの時から管理的なシステムに疑問を持っていたんだなと気づくことができた。

S.H.I.E.L.D.を汚染していた"毒"に、冷凍されていたから染まっていない。だからこそ、あのピュアで力強い演説が即興で出来たのだろう。

ウィンター・ソルジャーは、ソ連によって改造された寒いところから来た兵士という意味が一つある。
もう一つは、ベトナム帰還兵が戦争に反対した”ウィンター・ソルジャー公聴会”だろうか。

大義名分の名のもとに(キャップはまさに星条旗を模した盾を背中に背負って)行った戦争から帰ってくると、世間からはノケモノにされる。敵が誰だか分からなくなるというのは、今作のコンセプトに影響を与えていそうだ。

味方側にいるニック、ナターシャ、ファルコンそれぞれも何やら抱えた過去がありそうだ。葛藤するが、それを乗り越えていこうとする姿勢が素晴らしい。

そして、キャップは自分一人だけが世界から取り残されているように感じていたが、同じ思いを共有できそうな人が現れる。
鏡合わせのように配置された二人は、どこか悲し気。それでも、過去と決着を付けるため、今作でかっこよくなったスーツをあえて博物館に飾ってある古いものに取り替える。

こういった地味だけど、印象的な演出がさりげなく入っているところもこの映画の好きな理由の一つだ。

最近ではハードルが上がりまくっているマーベル作品だが、シビルウォーもそんなハードルを軽く飛び越えてくる作品であってほしいなと心から願うばかりである。