るるびっち

キャプテン・アメリカ ウィンター・ソルジャーのるるびっちのレビュー・感想・評価

4.0
「ヒドラは世界を混乱の渦に突き落とした。今なら人類は、安全を得るためとあらば自ら自由を差し出す」

劇中、コンピューターと化したヒドラの科学者が放つ台詞である。ハッとした。これって正にコロナのことだ。
自粛警察に次いで、ワクチン警察が息巻いている。
会社からワクチンを強要される人も多い。
集団免疫のためにも、副反応ごときで拒否する奴は非国民扱い。
社会全体のためなら、個人の都合など無視される。
大人ならともかく、コロナで重症化しない若年層や子供にまでワクチンを強要する全体主義。
もしコロナ騒ぎがなければ、治験も充分でない急ごしらえの新開発ワクチンを簡単に人々は許容するだろうか?
本当に安全かどうかは、数年経たなければ確認できないだろう。
グーグルではワクチン批判は検閲対象になる。ワクチンに懐疑的な意見は抹消される。
ワクチン賛成も反対も、どちらの意見も検閲すべきでない。
行動・発言の自由を規制される管理社会に、この一年でなってしまった。
「人々は安全のためなら自由を喜んで差し出す」正にヒドラの予言は的中したのだ。

『シビル・ウォー』で、アイアンマンとキャプテンが対立する。
巨大な力を持つヒーローは国連に管理されるべきという考えと、自己判断の権利と責任を重んじ、組織が間違っていたらどうするのか、自由こそが正義の拠り所という考え。
日本人的には巨大な力を持つのならば、管理する方が安全だろうと思う。
しかし自由の国アメリカでは、自由を他人に踏みにじられない事こそが、一番大事と考えるのだ。
市民革命でも公民権運動でも、権利と自由を得るためには多くの血が流されてきた。
一度失った権利と自由を取り返すのは大変なことだ。

今、本作を見返した時(実はブラック・ウィドウ目当て❤️)。
キャプテン・アメリカが体現している自由の大切さを痛感した。
西村大臣が法律の根拠もなく、不良飲食店には酒も金も取引させないと、ヤクザまがいの脅しをかけた。更にグルメサイトで監視するという。
ヒドラは空想の産物ではないらしい。
安全のためなら、人々は自由も権利も放棄する。
そして支配層はそこにつけこむ。
いつだって、ナチズムもファシズムも復活するのだ。
権力者だけが悪いのではない。彼らを支える庶民の軽率さも問題なのである。
既にキャプテンは去ってしまった。
今こそ自由の価値を考えるために、新たなキャプテンの登場が必要なのだろう。
MCUまだまだ目が離せないけど、映画館でやってね。
そこの自由を奪うなよディズニー‼

(菅ソーリがコロナは自宅治療しろと言い出した。ついに国民の安全を放棄したのだ。 安全のため自由を差し出した結果、その安全も切り捨てられた。だったら政府なんかいらない)
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