GUMI

GF*BFのGUMIのレビュー・感想・評価

GF*BF(2012年製作の映画)
3.7
Yシャツのボタンを掛け違えているのに気付かずに全て留めてしまうと直すのがとても面倒になるあの感じ…

シャツのボタンだったら一旦外して正しく留め直せるけど、時間は遡れない。
そんな物語だったように思う。




1985年、戒厳令の布かれる台湾。
学校生活はもちろんデモ活動を通して心を一つにするなどして青春を共にした男女3人の27年間に渡る三角関係を描く。


同じ水泳部の忠良に想いを寄せる美宝。
仲が良いがゆえに美宝の気持ちに真正面から応えられず後輩の子と付き合ってみる忠良。
美宝の気持ちを知りつつも猛アピールする天真爛漫で人気者の心仁。

美宝は本命の忠良への恋が叶わなかったと判断してしまい、いつもそばに居てくれている男友達·心仁で結果的に手を打ってしまう。

結局 妥協したまま大人になってしまうが抱えていた本心は膨らみ、やがて彼らの関係に綻びが出始める…




嫌な予感のする道をどんどん進んでしまう彼らは見ていると本当にどうしようもないし、中盤以降は「今更遅い」と感じる場面しかないんだけど、彼らに悪意がないから悶々としてしまった。

最初は相手の想いを尊重するための妥協だったのが自分は疎か、相手も苦しめることになってゆく。
枝は分かれるとどんどん別々の方に向かって伸びてしまいもう戻れない。

「え?そこまで負っちゃうの?!」
冒頭のシーンの意味合いが明らかになった際にはそう思った。



黄色など原色のビビッドな色合いが、彼らのグレーな心境を際立たせていた。
そして傍から見ると活発なグループにいる人種のキャラクターたちなので余計に状況が重く感じる。

スタイリッシュなジャケットに騙されてしまうがこれはもう…泥沼。
105分と思えない充実度だった。