まりぃくりすてぃ

GF*BFのまりぃくりすてぃのレビュー・感想・評価

GF*BF(2012年製作の映画)
2.9
キャッチーな幕開け。ロシュフォール調、とまで褒めちゃえる。
切れ味が“小刀”なグイ・ルンメイ(←藍色夏恋の女優ちゃん!)の登場後は、芯あり。というか「スピリッツフルな学生運動モチーフ」と「男女男の三者によるいくぶんダラダラした多角形(巴)ドラマ」が二色ロープみたく撚(よ)り合わされ、とりあえず映画は「大過去→中過去→小過去」の旅路を意外にオシャレっぽく行く。
忠良役の大顔男優のいかつさ(短髪の似合わなさ)をノイズ視すべきかどうか。まあいい(けど、ぶっちゃければオネエ役くんを忠良役に抜擢してほしかったかも)。。

後半、ドラマに惹かれなくなっちゃってから私は、映像美(撮影+照明)にばかり着目。───原色ほとんど持ち込まず、バストショットや顔アップ主体に、背景ぼかしだ。透明感。いわゆる台湾ニューシネマたちのザラつき感を“もめん”とするなら、本作は“きぬごし”ななめらかさがエレガント。「VERY」誌ふうで、北欧銀器店ふうで、シックめにスタイルアップされた花屋ふう。さっき旅路と書いたけど、静やかなカフェの中をともに歩いてく感じよ。。。。
途中でパッツンセミロングとなったグイさんは、グローリー水領(←若おかみは小学生)を地で行けそうだった。お友達にしたい。
てことで、キャストの力と撮影隊の力。

やがて、すべてどうでもよくなる。フンイキ映画を味わってるにすぎなくて。エンドをただ待つばかり。
双子と“兄”がラストのリプライズでどう弾むでもなく、、、、この残念ぎみなテイスト感は、“金髪や茶髪が一人も出てこない場合のキラキラ邦画”に受け継がれてるような。。。。。
脚本がつまんなければまずたいてい傑作映画をつくれない、ってことが今一度証明された。