対照的な状態が入り混じってカオティックで、常に水と油のような混じり合わないもの同士がぶつかり続けるような空気感の映画。
エレガントなソーシャライト、ジャスミンの
の転落人生が描かれる。
現在、過去が交互に描かれるが、それは彼女の妄想か、真実か…
失った栄華にすがりつく彼女の姿は美しく、最高にカッコ悪い。
優しいが、男のセンス最悪でフラフラとした自己肯定の低い妹の元に転がり込むこととなったジャスミン。
妹と彼氏の同棲を延期させているのはどこ吹く風、彼氏の悪口を言いまくり、妹の新しい相手と、自分が再びのし上がるために生き方と男探しを始めます。。。
ケイトブランシェットによるエレガンスと狂気が錯綜する女の演技がすごすぎるのと、
リッチなダメ男を演じるのに定評がある、アレックボールドウィンも、見た目が優しげでいい人風なだけに、裏の悪い顔が冴え渡ります。
最後に事の発端がジャスミン自身によるものだったことがわかり、この人破壊神なのかとすら思えました。
最初から最後までとにかく全て冷静さを欠いた人達による悲喜こもごもの劇。
曲と描き方のせいか、悲劇なのに少し面白く、現実とのつなぎ留め方が大事だなぁと感じさせてくれます
