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鑑定士と顔のない依頼人のRのレビュー・感想・評価

鑑定士と顔のない依頼人(2013年製作の映画)
4.7
おおおおおおもしろい!!! てかBlu-ray画像美しすぎ。デジカメの映像が最近キレイになりすぎててもーそれ見てるだけで満足できる感じにまでなってない? まぁ好みもあるやろけど。個人的にデジタルのパキパキした映像美すごい好きっす! フィルムの質感ももちろん好きやけどね。コアな映画ファンはフィルム派多そうだが、私のような単純に愉しむだけ派にはたまりません、デジ。まーそれは置いといて。お話は、鑑定士でありオークショネアである初老の主人公のヴァージルが、なかなかの大仕事を依頼されるとこから始まる。ある豪邸の持ち主夫婦が死んで、そこを売り払うので、調度品や装飾品の価値を鑑定してオークションにかけてもらいたいとのこと。依頼人と直接交渉のない仕事は引き受けないことにしているヴァージルは、今回の依頼人(死んだ夫婦の娘)に会うアポを何度もスッポかされて大憤慨。その度に嘘くさい言い訳をされ、普段ならソッコーで交渉決裂のはずなのだが、電話の声や雰囲気などに不思議な魅力を感じ、心惹かれて仕事を引き受けることにする。やがて、その依頼人は屋敷の壁の向こうでずっと一人で暮らしてきた、広場恐怖症を患っている女であることを知る。彼女への興味が少しずつ愛へと変わっていき、ひと目彼女の姿を見たいという思いを行動に移すところから、まさかのラブストーリーに発展していく。爺さんになるまで誰も愛したことのなかった男が突然に愛を知り、その愛が意外な進展を見せていくのを濃厚なミステリータッチで描いていく手腕はさすがトルナトーレ監督。淡々としてるのにしっかり心を掴む流麗な語り口に加え、役者たちの声と英語の発音と台詞が良すぎて、思わず聞き惚れてしまうシーン多数。と、思ってたら、依頼人の女もヴァージルに、あなたの話し方好きよ、って言ってはったわ。なるほど、ウブな堅物じいさんのドリームカムズトゥルーじゃないですか。キモ面白いわー、んー? けど、ところどころ何でこんな主なストーリーと関係ないとこがたくさん出てくるのだろう、さては、何らかの伏線になってるなーって注意深く見てたけど、ワタクシ先を読むのが下手なもので、なーんも分からへん笑 しかし、下手に深読みしようとすることに気を取られてたのが逆に良かったのか、あのあまりにも恐ろしい、全身鳥肌の驚愕シーンに、一瞬にして心が凍りついてしまった…。え…エグい…。あまりにもエグい。オレ、もう、立ち直れない…。すさまじいエンディングっす。監督はこれをハッピーエンドと言ってるようですが…。いや、分からなくもないよ、分からなくもないけど、これは一般の感覚からしたらとんでもなさすぎっしょ…。けど極上ラブミステリーとしては素晴らしい収束! 見事! ちょっとやり過ぎじゃない?みたいな演出もなくはないけど、個人的に今んとこ、トルナトーレ&ジェフリーラッシュはこれが最高傑作なんじゃないかと思う! 知らんけど。全くタッチは違うけどテーマとしてはジャームッシュのブロークンフラワーズにかなり似てると思うので、本作が好きなら見てみると面白いはず、and vice versa. これは何度も見るぞ!!! 多分!
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