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鑑定士と顔のない依頼人のbabyのネタバレレビュー・内容・結末

鑑定士と顔のない依頼人(2013年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

<配信>
絵画とミステリーの組み合わせはどんぴしゃな好みですね…
ミステリーと思いつつ観ていたらラブストーリーの展開で、最後はやはりミステリーだった。

人を愛することは知らないが成功者のヴァージルが親友の復讐によって狂わされる。
"フェイクの中にも本物はある""最高の出品"ビリーがヴァージルに対してのめちゃくちゃ嫌味な心情だろう…
施設にいるのが現在のヴァージルで、真実を知ったあの映像は騙された直後に起こした行動の回想だと解釈した。どこかでクレア(偽)を信じている気持ちが、プラハに移り住みナイトアンドデイで待ってしまうほど愛してしまった証だろう。

騙されたとしても彼がクレア(偽)を愛した気持ちは本物で"フェイクの中にも本物はある"はこのことでもある。なんてったって一流の鑑定士に偽物たちを送りこむビリーの復讐の本気度合いが怖い。

成功者の彼が今まで手に入れられなかった"人を愛する"経験ができて良かった。人を信用しなくてもそれでいいと思うけど人を愛することで価値観が変わる経緯は人間らしくてよかった。お洒落で洗練された映像・絵画の美しさ。伏線回収とか含めて結末を知りながら繰り返して観ると面白い。
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