翼

アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロンの翼のネタバレレビュー・内容・結末

3.5

このレビューはネタバレを含みます

糸のはずれたピノキオが見世物小屋で歌う歌を、ウルトロンが口ずさむのがディズニーならではのサンプリングでシニカル。結局ウルトロンも自由が欲しかっただけなんだろうか。人間滅ぼした後に機械が台頭して…ってマトリックス的な世界線には突入しないわけだけど、rage against the machine、スタークインダストリーズの台頭はターミネーター的に見ればスカイネットだし。量産型アイアンマンが市民に対して「助けに来ました。」ってクッソ不気味に撮るし、トニースターク、ヒーローぶんな!ってのを自演するのうまいよね。だからこそ日本版のポスターがヒーロー面のトニー中心にブロッコリー配置で顔並べて「日本よ、これが映画だ。」ってクソ滑るし叩かれるわけだよ。
武器商人や暗殺者が世界を救うって構図で過去の清算ができない分、背負いながら戦ってるよってやるので必然的にアベンジャーズって暗いんよ。
だからこそエンドゲームのカタルシスもやばいわけだが。


以下、2018年12月2日のレビューが貴重なので、ログとして残しておく。弊害もあったが、それ以上に良いことあったぞ、俺。

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余談ですが、
ここで「私のアベンジャーズリレー」について。

2018年12月段階で最新作となるインフィニティウォーの評判がいいので観たいんだけど、それを楽しむには前作は必ず見ないといけないらしく、その前作を楽しむ為にはアレの3とアレの2と微妙に関係するアレは見ておいた方がいいよと課題図書がいくつかあり。アイアンマン2あたりで止まっていた私は突如としてアベンジャーズシリーズを順番通りなぞりながら最新作に至る「アベンジャーズリレー」を始めることになったのだった。

これの何が良くないって。
本来一つの作品として起承転結を楽しむべき一本のマーヴェル映画が、アベンジャーズシリーズという大きなくくりの中で数珠繋ぎの一つとなるので、一本のプライオリティが相対的に低くなってしまうこと。
きちんと毎作を新作の度に抑えていればこんなことは起きないor諦めてすっ飛ばして最新作だけ見ればいいのにそれをしない自業自得なのだけど、こちとらアイアンマン2で止まってる奴からすると先が長い長い。

映画という一本の作品を、まるで連続ドラマのように順序立て、かつクロスオーバーさせることで登場人物の幅や背景をスピンオフのように他作品で補完してもらう手法は00年代の新しい手法だよね。その革新さはとても素敵なんだけどさ。映画の矜恃としては「男はつらいよ」方式が好きなんだよね。
義務感で見る映画と押し付けで見させられる映画ほどつまらんもんはないというのは持論だが、幸い一つ一つがちゃんと作り込まれていて入口より満足度高く出口から出てこれているので、ありがたいこと。
さぁ文句言ってないで、あと何本だ?頑張ろう。
翼