8さん

とらわれて夏の8さんのレビュー・感想・評価

とらわれて夏(2013年製作の映画)
4.1

ある暑い夏の日に思いがけず脱獄犯を匿う事になったシングルマザーと息子の人生と愛のあり方を綴ったドラマ作品。

1987年アメリカ東部ニューハンプシャーの田舎町。労働者の日を控えた9月初旬、シングルマザーのアデルは癒されぬ心を抱えたまま、13歳の息子ヘンリーと静かな日々を送っていた。

ある日、スーパーへ出掛けた2人は怪我した怪しい男フランクに声をかけられる…

『忘れられないあの夏の5日間』


物語の視点を担う少年に母親への理解を持たせることで、訳ありの脱獄犯との疑似家族という普通ではあり得ない展開に違和感が無くなっています。

母親役を演じるケイト・ウィンスレットの焦燥感漂う病みキャラが妙にリアルで、もうそういう人にしか見えない位の好演です。そして、そんな母親を心配する息子のヘンリーの姿が切なくて親子の雰囲気はたっぷりです。

物語の随所に、フラッシュバックで脱獄犯が罪を犯した経緯が出てきます。犯罪者ながら傷つき人間的な良い部分を持った脱獄犯という設定はよくありますが、観ている者として本当の悪人じゃないのか?を終始考えさせ『この後何か起こるのでは?』と予想外の展開を想像させてくれるズルくも憎い設定だったと思います。