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レイルウェイ 運命の旅路のmhのレビュー・感想・評価

レイルウェイ 運命の旅路(2013年製作の映画)
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イギリスのへそ曲がりおじさんの話かと思いきや、彼の恋愛・結婚の話かと思いきや、戦争中のPTSDの話かと思いきや、「泰緬鉄道建設捕虜虐待事件」の話と思いきや、捕虜収容所の憲兵と通訳は許さん絶対にだという話だった。
テーマが二転三転していくうえ、結構な白人至上主義で見ててモヤモヤする。
そもそもなんでシンガポール、ビルマにイギリス軍が駐留してたんだよとか、イギリス人とオーストラリア人しかいないイギリス軍(インド兵、グルカ兵は?)とか、泰緬鉄道建設捕虜虐待事件は捕虜の欧米人1万人以上を死亡させたのみならず、アジア人労務者を10万人近く死亡させてるとか、そういった状況にはほとんど触れず、当時捕虜収容所で通訳をしていた長瀬さんひとりを断罪する方向。
長瀬さん絶対許せないが突出してしまってもはや戦争どうこう関係なくなっちゃう。
日本が降伏して、今度は日本兵が捕虜収容所に入れられる番となるも、「我々は捕虜を平等に扱う」というセリフがあるので、イギリス側が非難される理由はない。
長瀬さんは実在の人物で、贖罪の日々を過ごされていた立派なかた。
いっぽうの主人公は、戦争で受けたPTSDをかさに着て奥さんにパワハラやってる鉄道オタク。
長瀬さんに謝らせて、主人公は許してあげて、奥さんへのパワハラもこれでなくなりそうでめでたしめでたしとかほんとモヤモヤするんですけど大丈夫なんですかこれ。
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