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進撃の巨人 ATTACK ON TITANのdm10foreverのレビュー・感想・評価

進撃の巨人 ATTACK ON TITAN(2014年製作の映画)
2.0
【残酷な世界】

原作未読です。
果たしてこの映画「前・後編」は原作未読で観たことが正しかったのか?原作を読んだ上で鑑賞したほうが正しかったのか?正直悩んでいます。
他の方のレヴューを見ても、原作未読の方からは「なんじゃこりゃ?」という声、片や原作既読の方からは「フザケルナ」という怒りにも似た声。
一体どちらのスタンスで観ればよかったのでしょうね(笑)

原作未読であるが故の「作品の前提となる正しい世界観」を知らないという致命的な弱点は、作品を観ながら補えるであろうという通常の鑑賞スタイルで挑みましたが・・・
どうなんだろう?飲み込めた・・・のか?
ここは日本なのか?外国なのか?それすらもよくわからない。
まあ時代自体も違うらしい(風化した不発弾や軍隊の装備からして近未来であることは想像がついた)。
・・・創作のお話しだからそこまで深く考えずに「目の前に提示された条件」で受け入れようと考えます。大体の場合は「何故?」から始まっても、ストーリーを追うごとにそれが回収されていったり、「そういうことなのね。」と納得できる説明を織り込んでくれたりと「親切設計」とは言わないまでも、それで十分作品として成立する造り方をするもんだと・・・。
「塀の中の狭い世界で繰り広げられる壮大な世界」ってのが恐らく原作の持ち味なんだと思う。で「狭い世界で狭い話をチマチマやられても・・・」ってのが今作。

・・・ごめんなさい。いや、面白かったんですよ。ん~面白かった・・・?ん~~多分。
ただね、作品のテーマ云々以前にこのお話しの核も見えてこなかったし、オチにいたっては「もしかしたら・・・」」と前編の途中くらいで過ぎった嫌な予感が見事に的中する始末。

他の方のレヴューを見れば酷評の嵐だったので、いつもは「そんなことないんだよ」と1個くらいはいいとこ見つけて褒めてあげる「天邪鬼」な僕ですら評価に困ってしまった。

CMで「これでもか!」と言わんばかりに流していた『世界は残酷』という水原希子の台詞が逆に「残るフレーズ」にしようとしている「あざとさ」としか受け取れず、もはやこの映画との関係は修復不可能なところまで来てしまったのね・・・と背中でサヨナラを告げて二度と振り返らない僕なのでありました。

続編に至っては劇場鑑賞予定をキャンセルしてDVDで観ましたが、特にコメントはありません。
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