にゃんこむ

進撃の巨人 ATTACK ON TITANのにゃんこむのレビュー・感想・評価

進撃の巨人 ATTACK ON TITAN(2014年製作の映画)
1.8
アニメの総集編劇場版を見たのでその流れで鑑賞。

巨人に襲われ100年間壁に閉じこもって生活していて、超大型巨人によってその平穏が崩されるという前提と、主人公たちの名前以外はほぼ別の映画だと思って良いです。
アニメ版を見た後だったので、原作をなぞった低クオリティ作品を見るよりは、大幅に違うストーリーの方が楽しめました。

悪いところを上げればキリは無いと思います。
主役脇役エキストラが全員アジア人顔なのに名前が原作準拠。
人類が消耗しきってベテラン人員が不足、主人公たちは訓練もろくにしていない底辺出稼ぎ労働者みたいな立場なので、兵士の士気が圧倒的不足。立体起動もろくに使えない有象無象の集団に……。巨人が出てきてもワーキャー騒いで食べられるだけのエサ……。
原作のB級っぽい設定でありながら、登場人物たちの信念や覚悟で突き進む良い面がまるでない。
変に体の関係を匂わせたり、体の関係を迫ったりという邦画ありがちな展開は何とかならなかったのかなぁ。原作読んでる子供も見に来るとは考えなかったのか……。

良いところ。
CG結構がんばってる。
石原さとみさんテンション高くてかわいい。
通常巨人は数が多いのであまり手が加えられなかったのかもしれないけれど、それでもまぁ見れる。
原作では、第3の壁が破られ人類の活動領域が大幅に狭まるけれど、生活的にはそこまで困窮しているようには見えない事が多かったのですが、今作では物資や人員不足による人々の悲壮感が感じられます。
邦画特有の陰鬱した空気の描き方は上手。

エレンやミカサを出さずして映画化は認められなかったんでしょうが、「設定だけ借りて自分解釈の映画をつくりました」と素直に言った方がもう少し評価が高かったんじゃないかなぁ~。残念でした。
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