コマミー

ナタリーのコマミーのレビュー・感想・評価

ナタリー(2011年製作の映画)
4.2
【男の魅力は……】


[気まぐれ映画レビューNo.158]



女にとっての"男の魅力"はどこで決まるだろう?
出来れば外見も中身も揃って欲しいと思う女性もいるが、人生そんなに上手くいかない。外見がイケメンなのに、中身がブサイクの男性も少なくないし、どっちもブサイクの男性だともっと最悪だろう。だったら、せめて"中身がイケメン"だったら……。

この作品はそんな中身で勝負している男性を"勇気付ける"作品となっている。

"オドレイ・トトゥ"演じる"ナタリー"は、3年前に最愛の夫を亡くしている。悲しみを乗り越える為にひたすら仕事を頑張ってきたが、ある日、"フランソワ・ダミアン"演じる"温厚な同僚マーカス"の魅力を知り、付き合う事に……。
こんなに"前向きな描き方"をする作品は観たことがない。マーカスのような中身で勝負している男性のみならず、全ての中身で勝負する人々の"格が上がる"作品となっている。
ナタリーが"マーカスの魅力に気づく事"は本当に素晴らしい事だし、その後の人生も安泰間違いなしだと思う。そんなナタリーの魅力もとても好きになった。それ故に、ラストもとても好きなものになった。

私はこんなラブストーリーを観たかったのかもしれない。外見イケメンだけが得する時代(それは錯覚)に、中身を上げる事が1番大事だと言う事を教えてくれる作品は貴重だ。例を挙げるならば、「ノートルダムの鐘」もそうであろう。
本作の監督を務めたのは、本作の原作小説の作者である弟の"ダヴィド"とその兄である"ステファン"。

この兄弟監督の今後の作品の公開も、楽しみだなと感じました。
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