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ウィンチェスター銃'73のmasayaanのレビュー・感想・評価

ウィンチェスター銃'73(1950年製作の映画)
4.0
この人を知らなければ即モグリ認定、西部劇を見てるとは到底公言できないといわれるアンソニー・マンを初鑑賞。すげー期待して見たものの、善と悪の因縁的な対決が見せる「素朴さ」、対インディアン戦の打ち合いが見せる「狩り」の様相、西部における「スピリット」の描き方、あるいはブロンド美女の「西部劇的な」扱い、という意味では、残念ながら20世紀に忘れられてきても文句の言えない一本である(21世紀にも通じる『大砂塵』を見たまえ!)。

が、「1/1000の確率で生まれてくる幻のウィンチェスター銃を男たちが奪い合う」というバトルロワイヤル的なお話はなかなかユニークで、馬の疾走がきちんと撮れるというだけでも評価したい(特に、インディアンに襲撃される馬車の逃走シーンはお見事!)。一方、スピードよりも「精度」で勝負が決まるライフルでの銃撃戦はいささか単純な面白さに欠けると途中まで思っていたのだが、それは、最強の名手同士が遠距離で撃ち合うラストで心地よい緊張感へと見事に変貌する。
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