りん

劇場版 空の境界/終章 空の境界のりんのレビュー・感想・評価

3.5
原作小説既読組。七章『殺人考察(後)』まで当時テアトル新宿にて鑑賞。(評価基準は第一章のレビュー参照ください)

終章の存在は第七章の終り(エンディング後)で発表されたんだったか…ちょっと記憶が怪しいけども。
第七章で完結という情報だった私はこのラストシーンが七章に無かったことでフッツリと映画『空の境界』に対しての情熱が消えてしまいまして。
よってこの終章も未来福音も映画館には行きませんでした。(未来福音は未だに未見。原作既読)

今回DVDで観たけども
やっぱりこれは七章に入れるべきだったんじゃないだろうか?でも七章の終りはアレでハッピーエンドな終り方して完成している気もするし…

ああ、でもやっぱり七章にいれるべきだったんじゃないかな。
七章で、穏やかに幸せな終り方だと思っていたけど、
この終章で実は黒桐が惹かれた雪の日のシキは三人目のシキであったことがわかり、そして全章通して異端で異形達に慕われ惹かれ愛された『普通』の黒桐が実は孤独な存在なんだとシキに言われて、それを理解したシキ本人は消えてしまう。

私が第一章のレビューに書いた『映画「空の境界」』の命題『原作小説を忠実に映像化する』に殉じるなら
幸せなのにどこかせつなくて悲しいこの終りは、あの明るい未来に踏み出した式と黒桐の後ろ姿のあとに間をおかずして描かれるべきだった。
それが原作小説の終り方だったから。

それにしてもこのずっと語り続けられる30分ほどの作品にボロクソに言う酷評レビューつかないのって、すごいなぁ(笑)
りん

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