ボスニアの寒村に暮らすロマたちの物語
「ノーマンズランド」のダニスタノヴィッチ監督が新聞で知った事件に憤りを覚え、事件の当事者たちを主要キャストとして撮りあげた作品
ある意味、極北の生活と出来事をドキュメンタリータッチで再構成している
寒村と街の間にある原発、送電線、鉄塔のショットが暗示的
鉄くずを拾う…ではないけれど、学生の頃、非鉄金属回収業者でアルバイトをしたことがある
シロガネーゼが住むとされる白金台の隣りの白金は下町で、意外に思われるかもしれないが町工場が点在している…工場の依頼を受けて真鍮、砲金、アルミなどの塊り、削りカスを回収し、その日のレートで買い取る仕事だった
鉄はこれらと比べると非常に安価で感覚的にはキロいくらと100グラムいくらくらいの差があり、再精製のルートも異なるため回収業者は棲み分けがされていた
主人公はその鉄くずで生計を立てているわけだ
そこにはイタリアやスペインで会った(というか遭ったわけだけれど)あのジプシー、ヒターノのすばしっこく狡猾なイメージはなかった
手持ちカメラ、スタビライズ弱く、NDフィルターがうまく使えてないかのようなカクカクした映像が生々しく、痛々しくもあった
いろいろ考えさせられた
白のVW T3、赤のOPEL KADET HB