キッチー

鉄くず拾いの物語のキッチーのレビュー・感想・評価

鉄くず拾いの物語(2013年製作の映画)
3.0
ボスニアヘルツェゴビナで暮らすロマ族の家族を追ったドキュメンタリータッチの物語。主人公はスクラップのクルマを解体して鉄屑にして売り、僅かな収入を得て、家族4人なんとか生活している。まだ幼い子供を抱え明るい妻の笑顔に救われる。ところが、妻が病気になることで、貧しいながらも幸せな家族に試練が訪れる...

実話を本人が演じた作品らしく、リアリティというか、映像に説得力がありましたね。最初はホームビデオかと思われる映像で、主人公の後を追っていくカメラワークがぎこちなく感じましたが、話が進むにつれて気にならなくなりました。

そのまま放置すれば助からない命を助けない医者。何も出来ない行政。諦めて引きこもる妻。社会制度が整っていない国に住む人々の苦しみが伝わってきます。
何も知らない子供たちの無邪気さとか、クルマを貸してくれる友人とか、暖かい部分もあるのですが、全体的に悲しい話だし、話としては目新しくはなく、ちょっと退屈に感じてしまいました。

クルマを解体するのに斧で殴りつけて、切断していたのには驚きましたけどね、
キッチー

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