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アデル、ブルーは熱い色のninaのレビュー・感想・評価

アデル、ブルーは熱い色(2013年製作の映画)
4.0
『恋は性の垣根を超えるんだ。幸せならそれでいい。本物の恋なら。』

このセリフの通りで恋に性別は本当に関係ないと思わされる映画でした。
LGBTQのLを扱う内容でしたが、一人の少女が自分のセクシュアリティに気づき、出会い、恋をして、愛され、そしてその後までを普遍的な恋愛として描いてます。ストーリーの中に、女性同士だからこう!みたいなのは感じなくて、ただどのカップルにも共通する淡い恋心や、出会った時に感じる相手の視線、すれ違いからくる寂しさ、過ちを犯してしまった後の反応などを鮮明に描いていた。

ブルーヘアーのエマがとにかく素敵で、これは惹かれてしまうわなと納得。ほんとに画面が美しかった…。エマと出会ってから、アデルがどんどん美しくなっていくのも恋ならではの現象で良かった。
お互いの両親に紹介する時、包み隠さず話してるか少し嘘をついて隠してるかで、この二人が交わることのない線上にいることがなんとなく分かってしまった。
どんな恋人であっても両親や周りの人に堂々と紹介できる世の中になって欲しいなと本気で思った。

作中でエマが言ってたように、「偶然」なんてものはないんだろうな。出会って恋して想いあえて。それは偶然ではなくて必然なんだろう。出会うべくして出会った二人が、純粋に恋して楽しんでるシーンはとても綺麗だった。
映像も綺麗で音楽も良くてオシャレなフランス映画だったなぁ。ラストシーンでアデルがブルーのドレスを着てたのも良かった。同性、異性関係なく恋人ができたら一緒に観たい作品です。
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