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アデル、ブルーは熱い色のRenのレビュー・感想・評価

アデル、ブルーは熱い色(2013年製作の映画)
4.0
最近、上映時間3時間って言われても意外と集中して観られることに気がつきました。と、いうことでNetflixで観たこちら。上映時間179分。

フランス映画だな〜!という手触りの恋愛映画でした。ドラマチックさは控えめで、登場人物たちの機微にフォーカスを当て続ける、そして全てのシーンが美しい...。自然光を生かした屋外ショットや、間接照明の淡い光の中で交わるベッドシーンなど、一枚一枚が展覧会の写真のように綺麗でした。
「仕事と恋愛の2軸がぐらつく」「パートナーとの価値観が次第にズレていき摩擦を生む」構造が、さながら『ラ・ラ・ランド』。
「ベタな恋愛映画のプロットを、レズビアンに置き換えただけ」という論評を見ましたが、私は全く逆の印象を持って。
恋破れ → 出逢い→ 惹かれあい → 付き合って → 別れ、という既視感のある流れではあります。が、歴史的に「主にヘテロセクシュアルの恋愛映画によって作られた王道展開」を、レズビアンカップルがなぞっていることが重要なのではないかと思います。

“同性愛者の純愛“ を、美しい映像にのせて堂々と再提示した作品。
恋愛映画の一つの金字塔であり、これが歴史に残るのは当然だと思いました。

3時間、とにかく多用されるアデル・エグザルコプロスとレア・セドゥの接写。顔面アップで顕になる彼女らの表情一つひとつに見惚れてしまいました。

ただ件のベッドシーンは、色々と問題点が指摘されていたのを知っていたのでフラットな目では見られなかったです。
かつ、過激なベッドシーン部分ばかりが(エロを強調したように)取り上げられていることにもどかしくなります。この注目のされ方は、制作陣の意図通りのものなの?

その他、
○ アデルの常時半開きの口が好き。かわいい。
○ アデルのAmazonのロゴみたいな片頬釣り上げ笑顔好き。かわいい。
○ レア・セドゥのくしゃっとした笑顔好き。かわいい。
○ バーで話しかけてくれるレア・セドゥ。「この魅力はなんだろう?」の具現化。
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