滝和也

アデル、ブルーは熱い色の滝和也のレビュー・感想・評価

アデル、ブルーは熱い色(2013年製作の映画)
3.8
ブルー、
蒼き清浄なる世界…。
2人なら。(T_T)

パルムドールに輝く…

「アデル、ブルーは熱い色」

正直この手の映画は苦手な部類なんです。同性愛をテーマにしているからじゃありません。

普通の恋愛映画だから。

そう、余りにも自然な恋愛映画なんです。普通の男女の恋愛と変わらない。特に2人の出会いから、惹かれ合い、幸せと…までが。そのセンシティブで豊かな感情表現が丁寧に撮影されている。一目惚れの様な出会い、自らの性に対する目覚め、尊敬、信頼そして…揺らぎが全て恋愛映画として自然でリアリティがあり過ぎる…。それは欲求を満たすことを含めて、説明的ではなく自然と入ってくる。まるで主人公アデルの友人として傍らで見ているように。

この作品、圧倒的にアップの描写が多く、恋愛に落ちる2人の表情の描写が感情豊かに撮影されています。特にアデル、恋人役のレア・セドゥの2人はその全ての感情、表情を常に映されているんです。それ故、かなり大変な撮影だったんだろうなぁと。パルムドールが演者である二人にも審査員スピルバーグから渡されたと言うのも納得ですよね。

また光の使い方、ブルーをはじめ色の使い方もとても面白く、映像的にも楽しめました。

が…しかし、目覚め、出逢い、開放、揺らぎ、結末と丁寧に作られた故に飽きはしませんが如何せん镸い…3時間ですからね。普段あまり見ない恋愛映画を3時間みるのはおっさんになってしまった男にはちょっとツラい…。

アデル、レア・セドゥの全てが美しいのは間違いないです。時間がある時に、オススメのフランス映画には違いないです。

追記
私レア・セドゥ、好みのタイプじゃないみたいです…。
滝和也

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