芹沢由紀子

アデル、ブルーは熱い色の芹沢由紀子のレビュー・感想・評価

アデル、ブルーは熱い色(2013年製作の映画)
3.8
レア・セドゥを愛でる映画。美しすぎるレズビアン映画。
何の前知識もなく飛行機の中で英語字幕版を見たが、忘れられなくて日本語字幕を見た。さらに気になって、原作の漫画本も買った。

前半はだるい。よくあるティーネージャーの学園ごたごた物を見せられてゲンナリしているところに、美しすぎる青い髪のボーイッシュ少女が現れ一気にテンションがだだ上がり。

彼女は何ものなんだ?エロスの化身のようなあやういいやらしさ。主人公でなくとも、見る人誰もが魅了されるのでは?

よく見つけてきたな~、原作の彼女のイメージにも忠実です。
そんな彼女に振り回され、ボロボロになる主人公。
苦しいけど、ラストは非常にさわやかな青春ロマンス映画です。
ファッションもとてもお洒落!!
原作とはガラッと変わってるストーリー展開ですが、私はどちらも好きです。
映画のほうがよりリアルで現実的。恋の始まり方とかもリアル!

私も20代後半で、女性の(正確にはFTM,のちに性転換して戸籍も男性になった)恋人がいたので、とても懐かしかったし、その当時のときめきを思い出して涙が止まらなかった。
私のもと恋人も、美しかったけどメンタルがめちゃめちゃで女好き、振り回されてボロボロになったんだけど、今では美しい思い出で、たまに飲みに行くしいい友人。青春を燃やし尽くすと、人生の共有者になるって感じ。この二人の数年後も、そうあってほしいね。

ただ、ちょっと長すぎた。途中ダれる。
濃厚な濡れ場をえんえんと描きたかったのかな、それはそれで美しく、迫力がありました。主人公の脱ぎっぷりがすごいです。

レア・セドゥーはその後、007新作やミッドナイトインパリなどで見たけど、大人の女性になってしまったので、この時のみずみずしい10代の(当時は22歳くらい?)性別ボーダーレスな感じは尊いし貴重!!
青い髪が似合う人間なんてそうそういないのでは?
芹沢由紀子

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