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なみのこえ 気仙沼のmingoのレビュー・感想・評価

なみのこえ 気仙沼(2013年製作の映画)
4.0
舞台は表題の通り宮城県気仙沼。対話で言うと「親密さ」のインタビュー場面を思わせる構成を用いて前作の方法が更に押し進められ、関係性の深い人々が親密な空間で対話することで生まれる過去と未来の声。会話のはじまりからノーカットでみせるというシンプルな手法ながら話し手や聞き手の抑揚やテンションの変化から映っていない部分にも想いを馳せれるようになっているのも特筆したい。切り返しショットのズレは鑑賞者が不意に紛れ込む隙間となり、劇映画でもドキュメンタリーでも無い不思議な時間が流れる。「わかったように終わらせたくなかった」という監督2人の言葉が意味を成すように誠実な編集と撮り方に「こえ」が「みえてくる」。

濱口監督とお話しして最近良かった映画はベッケル「怪盗ルパン」とのこと。この情報はインターネットにもどの本にも載っていない
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