スガシュウヘイ

土竜の唄 潜入捜査官 REIJIのスガシュウヘイのネタバレレビュー・内容・結末

土竜の唄 潜入捜査官 REIJI(2014年製作の映画)
2.0

このレビューはネタバレを含みます

映画レビューあるあるのひとつとして、前半はオモシロかったのに、後半で失速して評価に困る、という経験。みなさんは無いでしょうか?

私はよくあります。
物語が収束に向かう後半はテンポが悪くなりがちで、しかも、その映画の感想に大きく影響する。かと言って、最初はあんなに楽しめたのだから酷評するのも、心が痛む。

今回はまさにそんな感じでした。

しかも、悪いことに、
邦画においてよくある私の嫌いなシーン。「主人公が銃を構えたまま、キレイごとを言ったり、怒ったりする」これが、後半に入り込んできたので、
ガッカリでした。

もう邦画ってバカのひとつ覚えみたいに、主人公に拳銃もたせて、真犯人と対峙して、チンタラと薄っぺらい正義の御託を並べてみせるでしょ。こういうダラダラしたシーンが私は嫌いなんですよ。まぁ今回は月原があっと驚く真犯人というわけではないし、薄っぺらい正義の御託を並べたわけでもないからいいんだけど。

でも
“生きて罪を償えよ”
のセリフには、やはりガッカリでしたね。殺さないのかよ!発砲したと思ったらフェイクかい!なんじゃそりゃ。よくあるパターンのやつだ。三池崇監督にそんな陳腐なシーン望んでないぞ!


“物語に拳銃が出てきたならば、
それは必ず発砲されなければならない”
(アントン・チェーホフ)

その通りですね。緻密な計算もないのに、簡単に拳銃抜くなって事ですよ。拳銃を物語の中に登場させたのなら、誰かが撃たれなければならない。


しかし、最初に書きましたが、本作は前半よかったんですよね~。個人的には山田孝之が、シュッとしてたのが良かったです。なんか最近は『悪の経典』や『闇金ウシジマくん』みたいに髭面の不潔な山田孝之ばっかりで、私はあんまり好きな感じじゃなかったんですよね。

麻薬取引の説明を、無表情&早口で報告する、月原のようなクールな役の彼が好きだったので、山田孝之復活です。
良かった!

また、生田斗真、堤真一などなど、実力派俳優たちの掛け合いもかなり笑えた。後半失速のせいで忘れてたけど、うん、確かに私笑ってた。上地雄輔も新境地を開拓したようで、goodでした。

ですので、スコア2.0では少ない気がしますが、三池崇監督には期待していたので、今回は辛口評価で。ごめんなさい。