MasaichiYaguchi

土竜の唄 潜入捜査官 REIJIのMasaichiYaguchiのレビュー・感想・評価

土竜の唄 潜入捜査官 REIJI(2014年製作の映画)
3.3
主人公・菊川玲二の兄貴分、通称クレイジーパピヨンこと日浦匡也の台詞で印象的なものがある。
「ヤクザってのはよ、面白くなくちゃいけねんだ」
この台詞そのままに本作も「面白くなくちゃいけねんだ」とばかり、5分に1度何かが起こる。
原作ファンである私は、漫画の映画化発表おいて主人公・菊川玲二をイケメンの生田斗真さんが演じるということを聞いて「大丈夫かな?」と思ったものだ。
それは、生田斗真さんが玲二を演じ切れるのかという心配ではなくて、演じることによって生田さんのイメージダウンにならないかという心配だった。
結論から言うと、杞憂に終わった、物事は中途半端が一番いけない。
恥も外聞もかなぐり捨てて一線を突き抜けてしまえば、却ってそこには潔さや爽快感が生まれる。
そういった意味では生田さんは良く演じ切ったと思う。
そして生田さん以外にも遠藤憲一さん、吹越満さん、皆川猿時さんのトリオや、原作キャラクターにビジュアルも近い岡村隆史さん、上地雄輔さん等、夫々が個性を発揮して良い味を出している。
ただその中でも日浦匡也役の堤真一さんは断トツに格好良い!
これら灰汁の強い男どもの中に紅一点、若木純奈役の仲里依紗さんが健康的で明るいお色気を振り撒いていてキュート!
潜入捜査ものというと主人公の葛藤や苦悩が描かれたりするが、この作品には無縁。
ジェットコースターのようなスピードで、笑いとアクション、バイオレンスとお色気、そして男気を散りばめてストーリーは疾駆していて楽しい!