このレビューはネタバレを含みます
40歳独身男は幼馴染みと一緒にネットで知り合った女と会う。
ロマンスにもノワールにもサスペンスにもなりそうな題材なのにドラマチックな事はなにも起きない。
主人公が行く先々でちょっとだけ巻き込まれていく様子をゆるーく観察させてくれる。
他人の事をとやかく言えはしないが、40独身の親同居男はこんな感じかもしれない。
初めて会う人との対応の仕方や
ここはキメなきゃいけない場面での中途半端さなどは見ててイライラもするし、ソワソワもするし、応援したくもなる。
仕舞いにはそんなダメさに好感まで持ててくる。
ラストもしみじみと哀愁を漂わせて終幕。
映画のフィクションの世界にリアルな人間描写が咲き乱れ、それも悪くないなと思わせる人生賛歌。