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嗤う分身のsaekoのレビュー・感想・評価

嗤う分身(2013年製作の映画)
3.6
古いようで新しい、レトロなようで近未来的な、独特な世界観を持つ映画。随所で流れる、坂本九をはじめとする日本の昭和歌謡も不思議とマッチしている。どこかのレビューで、寺山映画的とか、1984・未来世紀ブラジル的って評価されてたけどとてもよくわかる。
突然現れた自分と同じ顔を持つ男は、現状に不満を覚えていた彼の欲望の顕現だった、ということかな?象徴的なシーンが多いし、謎が全て解明されてスッキリするわけでもないのでよくわからないけど、なぜか違和感は残らなかった。
同じ場面にいても、仕草だけで違う人間だと判別させられるジェシーアイゼンバーグの演技力はさすが。彼は特に鼻から下の造作が嵐の二宮くんにそっくりだね。個人的に映画映えする顔だと思う。

最近は邦画のタイトルやコピーのダサさが異常だけど、原題"THE DOUBLE"に対してこの邦題はなかなかセンスいいと思うな。
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