わたしの名前は...の作品情報・感想・評価

わたしの名前は...2013年製作の映画)

JE M'APPELLE HMMM...

上映日:2015年10月31日

製作国:

上映時間:126分

3.4

あらすじ

「わたしの名前は...」に投稿された感想・評価

フランスのファッションデザイナー、アニエスbの初監督・脚本作品。

小洒落た雰囲気映画かと勝手な思い込みで臨んだところ、確かにフランスの片田舎を鮮やかな色彩で描いているものの、扱っている題材はかなり重たいもの…。

その所為か出資者達からは軒並み資金提供を断られてしまい、自ら映画製作会社を設立する羽目になってしまったそう…。そこまでして作りたかった今作はアニエスb自身の情熱と感性と美意識が詰まった渾身の作品。

映画初出演の主人公セリーヌ役のルー=レリア・デュメールリアックはとても大人びていて憂いを帯びた憂鬱な表情はとても演技とは思えない程。解き放たれた逃避行中に見せる屈託のない子供らしい本来の笑顔とのギャップが見事。

トラックドライバー役のダグラス・ゴードンも見た目は強面でも実は心優しい中年男を好演。もともとは現代芸術家だそう。

性別も年齢も話す言語も全く違う2人の心を繋くことができたのはそれぞれの心に抱え込んだ「孤独」と「寂しさ」。そんな負の感情を背負った2人だからこそこの逃避行で育まれる「愛」は親子や友達以上のものー。

2人の行き着く先に明るい未来は見えにくいものだったが、ピーターが最後に取った沈黙と決意はセリーヌにとって一筋の希望の光をもたらすものだった。

トム・フォード同様、ファッションデザイナーが製作する映画作品は画作りや色使いに強い拘りがあり独特の世界観も垣間見せてくれて、大変興味深く観ることが出来た。
牛猫

牛猫の感想・評価

3.5
父親から虐待を受ける少女と、トラックの運転手を営むスコットランド人が旅をしながら心を通わせる話。

子どもにとって最も安心できる相手、そして子どもを最も守らなければいけない立場にある存在が親だと思う。あの父親は人でなしだ。上手くいかない現実を娘にぶつける最低なクソ野郎だった。
そんな父親から逃げるように学校の遠足でやったきた浜辺。偶然停まっていた一台のトラック。少女にとっては駆け込み寺だったのだろう。

そこからのロードムービーは至って平和。
自然豊かで長閑なボルドー地方の風景を見ながら心を通わせていく2人。
時々危なっかしい場面もあったけれど、強面のおじさんと傷ついた少女の言葉の壁を感じさせない関係にほっこりした。
スーパーで下着を買うときの店員さんや客の叔母さんのおせっかい具合が微笑ましい。
途中森の中で踊るアジア系の白塗りダンサーにも目を引かれる。落ち着いた音楽や、突然フィルムカメラのように変わる映像もセンスが良い。このあたりのセンスはいかにもファッションデザイナーらしい。
しかし、目的地のない逃避行には悲しい結末がつきもの。どんなに楽しそうなシーンであってもその先にある悲劇的な展開がチラついて切ない。

フランスのファッションデザイナーである彼女が描きたかったのは何だったのだろう。映像は美しかったが、あまりにも救いのない話だった。
tsura

tsuraの感想・評価

3.3
みんな大好きアニエスベー女史が手掛けた作品。

まるで一つのトルソーにテキスタイルをコラージュした様な不思議な作品だった。

洗練された映像とはまるで掛け離れた淡々とした描写とクライマックスには驚きつつもこれは彼女なりの「道」(フェデリコ・フェリーニ監督作)なんだと思えばそれほど、煙たがる程の作品では無かった様に思う。

フランスはボルドー地方界隈で1人の少女
セリーヌは家庭内で晒されている状況、自分の居場所を失い遠足先で失踪。
彼女は偶然停車していたスコットランド人のピーターが運転するトラックに身を忍ばせる。

そうして2人は逃避行かの様にまるで現実世界からトリップした当てのない旅に出掛ける…。

真の自由とは何なのか。

その問いはまさにこういった背負う物からの解放ではないだろうか。

2人の境遇も住む世界も違うのに、心は通じ合う。
そんな仲間との出会い、旅は生涯を通しても数えるほどしかない。

そんな人生の心に残る一瞬を捉えたかったのだろうか。

彼女は監督としての技量には幾らか疑問符を持ってしまったが、こんな風を感じる作品は寧ろ稀でもある。

しかし2人の沈黙は何を意味してそして何を成したのだろうか?
まるで2人にしか分からない契りが紡がれる迄のロードムービーを延々2時間とは。

この現実社会を間接的に批判しつつ、蝕んだ心象を冷淡に見つつも、殺伐とした世界に2人だけの楽園或いは心安まる場所は誰にでも何処かにあるんだよと優しく汲み取られている様にも思えなくもないけれど。
もう少し主題に対して丁寧な描写が有ると助かったなと思うのが本音。

フランスの風景が、風や陽射しを手に取れそうな質感は見事。

尚、今作はアップリンク クラウドが期間限定での無料配信で視聴。

ミニシアターへの愛を再認識させてくれた作品としてこの作品に感謝したいです。

そして、早く映画館で心置きなく映画の世界に浸りたい😌
Keny

Kenyの感想・評価

3.5
物悲しい話だった。
誰もが不器用で不十分で不完全だった。

実験的な映像とTシャツにプリントされてそうなショットたちに映画の若さを感じる。
ひろせ

ひろせの感想・評価

2.9
眠くなっちゃう
anjo

anjoの感想・評価

-
どれがsonic youthの曲だったのか結局わからなかった
yu

yuの感想・評価

-
人間って難しい。
彼はなぜああいう結末を選んだのだろう。守りたかったのかな、それとも、今いる状況に耐えられなかったのか、それとも理不尽だと思ったのか。

台詞もそんなに多くなく淡々と進むので感情が読めずに、場面ひとつとっても、色々なことを考えてしまう。

芸術性が高いというか、映像がとても叙情的な作品だった。音楽が良かったです。
na

naの感想・評価

-
セリーヌの目線が次々思い出に変わっていくようなショットが印象的。メカスが撮ったのは解像度粗めなところかな?
ただのロードムービーでもなく、言葉が通じ合わないからか言葉が極端に少なくて、見た風景がたくさん映ってるところが良い。
わたしの名前は…というタイトルと劇中に出てくるセリフ、わたしは誰でもないし、誰にでもなれるという誰もが一度は考える漠然とした疑問、自由な気持ちと葛藤をやんわり叩きつけられたようなかんじ
matari

matariの感想・評価

4.3
画面の構成が毎シーン美しいデザイナーならではの美の演出、インテリアも素敵

アニエスはかなりの映画好き、個人的な印象としてはアメリやレオン、ロリータのような色々な映画の要素を感じた。アメリみたいな現実との境界線が分からなくなるような演出とか。

ストーリーは激動!というかんじではないので、フランス映画とか好きな人に夜ひっそりと見てほしいかんじの映画(アニエスが制作当時の冤罪と思われる事件に心を打たれて作った作品)


以下ネタバレ




ストーリーに救いは見出せないけど自然とラストは悲しい気持ちにはならない、
結末は冤罪事件では多々ある最悪のシナリオを意識しているのだと思う、
デザイナーがコレクションで社会的メッセージを発するように、今回は映画を通して社会的メッセージを発信した

主人公2人が泣いてない映画ってすごいな、、、
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