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レッド・ファミリーのasukaのレビュー・感想・評価

レッド・ファミリー(2013年製作の映画)
3.8
何て仲睦まじい家族なんだろう!と思っていたら、自宅の玄関をくぐれば韓国に送り込まれた北朝鮮のスパイ団。
上下関係ってこんなにもはっきりしてるの!?と驚いた(笑)
一方、その隣に住む韓国人の家族は喧嘩ばかりだけど、喧嘩するほど仲がいいとはまさにこのことか!と思わせるような家族。
お互いに自分たちの方が優位だと思いたい気持ちなのか隣人を馬鹿にしつつも、どこか羨ましいと感じてしまっている状況。

北に残してきた家族を思い、隣人との交流もあってか気づけば本当の家族のようになっていく姿は観ていて胸が熱くなった。
実際の家族ではなくてもずっと一緒にいて、同じ目的を持って生活をすると互いを思いやれるようになり、家族のようになるのかな。

「最後に残るのは家族なんだから、優しくしておきなさい。」

このセリフにもじーんときた。

余白のあるラストは、いろいろ考えさせられる。
隣人の一人息子、チャンスがやたらと両親よりも権力を握っている印象?を受けてあのあたりに全く触れられずに終わったのが逆に気になる感じだった(笑)


今作で感じたのは北朝鮮の人は怖いし、任務のためなら何でもするんだ…ということ。
自分の住む地域、ましてや隣人がスパイかもしれないと思ったことは、幸いなことにこれまでに一度もないがこれは韓国映画。
北と南に分断された韓国だからこそ、実際にありうる話なんだろう。

愛の不時着を観たから?だと思うが、漠然とした北朝鮮に住む人々のイメージが少し変わってきていた。
そんなときに観た今作で印象操作ってなんぼでもできるし、だからこそ自分の目で見て、感じたことを自分の考えのベースにしないとなぁと思った。

実際ってどうなんだろう??
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