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インセプションの821のレビュー・感想・評価

インセプション(2010年製作の映画)
4.5
DVD持ってるので自宅環境では過去に複数回観たことがありましたが、折角のIMAX再上映なので初劇場鑑賞してきました。というわけでMark再登録。

これまで自宅で観てたのは何やったんや?というくらい、映画館で観ると迫力が違いました。映像・音、スケールが段違い。何度も観てるし展開もわかってるのに!手に汗を握っていました…。
これまでインセプション見たことあるとか言っててすみません。見たこと無かったです。映画館で見てこそ成り立つ作品でした。ジャンピング土下座ものです。

最後に見たのが数年前なので、それからも色々な映画に触れてきたのですが。それでもなお、圧倒的な新鮮さを持って鑑賞できました。
綿密に組み立てられた世界観、out of the boxな映像、過去が明らかになるたびに深度が増しどんどん切迫してゆくストーリー展開、そして観客の感情を昂らせてゆくサウンド。特に、ハンス・ジマー先生のサウンドの真髄、自宅では享受できていなかった。劇場で鑑賞して、初めて理解し得た。もう目から(耳から?)ウロコの体験でした。


———以下ちょっとネタバレ入ります———



とは言いつつも、本作に対しては昔から思ってたこともあって…。

世界観が複雑すぎて、冒頭「急ぎ足で頑張って説明してる感」が否めないのと、それでもなお説明不足なところがあって、若干辻褄が合わない感じがしたり、「ここはどうなってんの?」という疑問が残るんですよね。Limboに潜る方法と戻る方法が複数あってそれぞれのケースで使い分けられてる理由に未だに納得できてないし、そもそもLimboだけが共通世界であることもあまり説明されてなかったなあ。「その場に合わせて調合してほしい」と言いながらもユセフを第一段階までにしか連れて行かなかったのとか、第二段階のブラウニング、投影だったのに余りにも都合よく動きすぎだろとか。などなど。まあ、観賞後もあれこれ考えさせてくれる作品ということですね。

あ、今回ノーラン作品群としての発見もありまして!コブがどれだけ深く潜っても、自分を失わずに入れたのは「罪悪感」があったから。インターステラーでは、時空や次元を超えて通じるものが「愛」という話だったので、人間のある感情の普遍性というところで作品間に共通項あったのかな、と思いました。
次はインターステラーIMAX上映行きます!(インターステラーも映画館で見たことない)
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