ほ

インセプションのほのレビュー・感想・評価

インセプション(2010年製作の映画)
4.2
夢の階層に潜り込んでいくという行為同様、入れ子状に展開していく序盤。最初は状況が飲み込めず話が読めねえ…って思うけどだんだんわかってくる。観客も夢を観ているような状態から始まる映画なんだな…
それに最悪わからなくてもカッコイイ!で押し通せる映像の強さがある!!特にセットごと回しちゃってるホテルのシーンは圧巻!(メイキング必見)

重厚で硬派な映像にふと挿入される柔らかくて甘美な記憶が、とてもロマンチックだった。コーヒーにとろりと溶けていくミルクみたいな、不思議な美しさ

一方、主人公たちがプロフェッショナルすぎるところが、この映画の面白いところであり惜しいところかなあとも思った。
賢すぎるのを逆手にとって、主人公たちと彼らを信じ切っている観客がゴッソリ夢か現実かわからなくなっていく混濁した恐ろしさがあった方が好みだったかもしれない…。
あと、結局ただの企業のイザコザを手助けして終わり?という不消化感も否めない。この映画の本質はやっぱりレオ様演じるコブのロマンチックムービーだと思うなあ


現実だと思っている空間がバグっていく感覚とか、夢が変わるとフィールドもガラリと変わる(雪山、海、ホテル等)感じはゲームっぽいなと思った。この映画のコンセプトはそれこそゲームとかVRを題材にした映画でも応用できそう。
ほ