霜月

インセプションの霜月のレビュー・感想・評価

インセプション(2010年製作の映画)
4.2
夢か現か。

2010年公開クリストファー・ノーラン監督作です。長編映画としては、7作目。オリジナル脚本は1998年の「Following」に次いで2作目になります。
他人の夢に侵入し、アイディアを抜き取る力を持つ国際指名手配犯が、自分の罪を帳消しにするためアイディアを植え付ける(inception)任務に挑むというのが大筋のストーリーです。

この映画の特筆すべき点は、映像表現ではないでしょうか。
作中でも明言される「ペンローズの階段」というだまし絵を、3次元で成立させてしまうのは見事と言わざるを得ないでしょう。その他にも、極力CGを使わず、実写撮影に拘り抜いており、その拘りは魅力的な世界観の形成に、一役買っていると感じました。

ストーリーに関しては、大筋は面白いと思います。クライマックスの展開も嫌いじゃないです。ただ、必要性は理解できるけど、退屈なシーンは全体を通していくつかありました。
序盤のアリアドネとの特訓のシーンや、後半のアクションシーン等がそうで、物語上必要不可欠なのは分かるのですが、そう感じてしまいました。

キャラクターですが、魅力的なキャラクターが多い反面登場人物が多く、主人公以外の掘り下げが甘いように感じてしまいました。役者の演技は皆素晴らしかったです。個人的には、アーサーとイームスが魅力的だったかな。

彼の作品の中でも、とりわけ撮影に対する強い拘りが光る1本だと思います。