みーちゃん

インセプションのみーちゃんのレビュー・感想・評価

インセプション(2010年製作の映画)
4.5
観た直後より、後からジワジワ効いてくる感覚。この設定、この世界観、この構成、思いついたとしても、とても具現化できるものじゃあない。構想に20年!と言うのも納得。

コブがチームを結成するプロセスでこの世界のルールを観る側にも教え、一緒に連れて行ってくれる。という導入も気持ち良かった。

ストーリーが複雑だから、一度観ただけでは、たぶん理解し切れていないと思う。でも、緻密に、完璧に、練りに練った土台の上に物語が成り立っているから、小難しさは感じない。考察も楽しいけど、理屈じゃなく直感的に刺さる。夢の中という舞台が、潜在意識の体現が、そして、多層構造という概念が、刺さりまくる。

キャスティングも素晴らしく、良い意味でディカプリオを意識せずに観ることができた。あの後、ロバートが事業に失敗したり、会社を潰すことは無さそう。だからサイトーがこれで良いということは、父とは違う分野、違うやり方で共存するのかな。覚醒後の、どこか充足した皆の表情も素敵✨